広報よこはま4ページ OPEN YOKOHAMA 2019(令和元)年12月号 No.850 何気ない一言やしぐさが誰かを傷つけてしまうことがあります。人権について一緒に考えてみませんか。 ◆自らを見つめる〜職業差別を考える〜  あたりまえの仕事をしているだけなのに、偏見を持たれてしまい、辛い思いをしている人たちがいます。食肉生産に伴う牛や豚のと畜・解体や、人に危害を及ぼすかもしれない動物を掃討する仕事などに対して、どのようなイメージを持っていますか。動物を処分することはかわいそうという良くない印象を持ち合わせているとしたら、そこで働いている人やその家族を傷つけることになると思いませんか。皆さんが仕事をしているだけで、かわいそうなことをしているという思いを抱かれたら、悲しくなりませんか。  皆さんの心の中にあるこだわりが、動物を処分する仕事に、かわいそうという感情を抱かせるのかもしれません。もしマイナスなイメージがあるならば、一歩立ち止まって考えてください。さまざまな職業がありますが、ぜひ、そこで一生懸命働いている人の顔を思い浮かべてみてください。自ら選んだ職場で誰もが生き生きと働くことができるように、自らを見つめ、偏見があるとしたら、その考えを変えていきましょう。 問合せ 市民局人権課 電話045-671-2718 ファクス045-681-5453 ◆外国人との共生に向けて  開港以来、海外から多様な文化や考え方を受け入れて発展してきた本市では、日本人にとっても外国人にとっても暮らしやすいまちづくりを目指しています。市内には、今年8月末時点で、約160の国や地域から来た約10万人の外国人が暮らしています。  日本とは言葉も文化も違う国から来た人たちですが、多くの外国人が地域活動に参加してみたいという気持ちを持っています。  「言葉が通じないかもしれない」「なんとなく声をかけづらい」という気持ちが最初はあるかもしれません。しかし、声をかけ、一緒に行動することは、言葉や文化の違いにかかわらず、互いを理解するきっかけになります。  地域や学校、職場で、あなたの周りにいる外国人に声をかけてみてください。 問合せ 国際局政策総務課 電話045-671-3826 ファクス045-664-7145 ◆自殺・自死遺族について  自殺はその多くが個人の意思や選択の結果ではなく「心理的に追い込まれた末の死」と言われています。  身近な人や大切な人を自殺によって失った家族(自死遺族)の中には、自責の念や周囲からの偏見のため、自らの思いを長く心の中に閉じ込めている人が多くいます。遺族が自らの思いを安心して話せる環境づくりが大切です。  自殺の現状や自死遺族への理解を深めることで、「誰もが生きやすい社会」を目指していきましょう。 ◇こころの悩み相談窓口 ・居住区の福祉保健センター(月〜金曜 8時45分〜17時) ・こころの電話相談 電話045-662-3522(月〜金曜 17時〜21時30分、土・日曜、祝休日 8時45分〜21時30分) ◇身近な人や大切な人を自死で亡くされた人の相談窓口 ・自死遺族ホットライン 電話045-226-5151(毎月第1・3水曜日 10時〜15時〈祝休日、1月1日は休み〉) 問合せ 健康福祉局障害企画課 電話045-671-4134 ファクス045-671-3566 ◆STOP!こども虐待  虐待は、子どもがどのように感じ、どのように傷ついているか、「子どもの立場」で判断されるものです。保護者(親)がしつけのつもりでも、子どもにとって有害な行為、発言であれば「虐待」とみなされます。 ・身体的虐待 「殴る・蹴る」「激しく揺さぶる」など ・心理的虐待 「子どもの目の前で配偶者などに暴力をふるう」「言葉による脅し」など ・ネグレクト 「食事を与えない」「ひどく不衛生にする」など ・性的虐待  「子どもへの性的行為」「性的行為を見せる」など  今年6月に公布された児童福祉法等の一部を改正する法律では、子どもの権利擁護のため、体罰の禁止が明記されました。虐待は、子どもの心身の成長や人格形成に重大な影響を与えたり、次の世代に引き継がれるおそれもあり、子どもに対する最も重大な権利侵害です。子育てやしつけのことで悩んだら一人で悩まずに相談してください。一緒に考えましょう。 よこはま子ども虐待ホットライン 電話0120-805(はまっこ)-240(24じかん) 24時間365日 問合せ こども青少年局こども家庭課 電話045-671-4288 ファクス045-681-0925 ◆障害のある人もない人も  共に暮らしやすい社会を目指して  ある50歳代の男性は「自分の話をちゃんと聞いてほしい」と訴えています。その男性には脳性まひがあり、電動車いすに乗って生活しています。食事や排泄には介助が必要です。また、言語障害があり、自分の発する言葉が相手に伝わりにくいという困難を抱えています。友人と一緒に出かけると、レストランの店員は友人にしか話しかけません。あるときは、赤ちゃん言葉で話しかけられました。  本市が障害者差別解消法施行前に行った障害者差別に関する事例の募集では、「本人を無視して介助者や支援者、付き添いの人だけに話しかけられる」という声が多く届きました。それは、本人に話しても分からないだろうと、勝手な思い込みで判断しているからではありませんか。障害の有無に関わらず、出会った人をいかに大切に思い、その人を尊重するか、そのために何ができるかを一緒に考えてみませんか。 問合せ 健康福祉局障害企画課 電話045-671-3598 ファクス045-671-3566 ◆感染症の正しい知識と理解を  感染症は、誰もがかかりうる病気です。誤った知識や思い込みにより、感染者がいわれのない差別や偏見を受けることがないように、正しい知識を持つことが大切です。 ●HIV/エイズ  HIV(ヒト免疫不全ウイルス)はエイズを引き起こすウイルスです。このHIVによって身体の免疫力が低下し、健康な人なら防ぐことのできる感染症やがんになった状態をエイズといいます。HIVに感染しても、服薬によりHIVをコントロールすることで、感染前と同じ生活が送れます。 ●ハンセン病  ハンセン病は、らい菌により皮疹や末梢神経の障害を引き起こす感染症で、早期治療により治癒します。  これらの感染症は、日常的な接触ではうつりません。 問合せ 健康福祉局健康安全課 電話045-671-2729 ファクス045-664-7296