広報よこはま3ページ OPEN YOKOHAMA 2020(令和2)年12月号 No.862 ○人権特集 12月4日〜10日は人権週間です。人権について一緒に考えてみませんか。 お互いに尊重し合い、ともに生きる社会を目指して 「新型コロナウイルス感染症と人権」をテーマにした、令和2年度人権啓発ポスターです。 ポスター作成者:横浜デジタルアーツ専門学校 森 千咲(ちさき)さん ■「横浜市パートナーシップ宣誓制度」開始から1年 〜多様性を認め合い、自分らしく生きられる横浜の街を目指して〜  事実婚の人や性的少数者のカップルは、お互いを人生のパートナーとして、相互に協力し合って共同生活をおくる一方で、さまざまな事情から、二人の関係を説明することができず、悩みや生きづらさを抱えていることがあります。  こうした方々に寄り添っていくため、2019年12月に「横浜市パートナーシップ宣誓制度」を開始しました。制度開始から1年で120組を超える方々が宣誓し、「二人の関係を説明できるものができて良かった」「横浜で一緒に暮らすきっかけになった」など、喜びの声をいただいています。  特に性的少数者の方々には、生まれついた性別に違和感を持っていたり、同性が恋愛対象になっていたり、自分が周囲と異なると思ってしまうことで、さまざまな差別や偏見を恐れて、自分のことを伝えられず、悩みを抱えている人もいます。  市民一人ひとりが、互いに多様性を認め合い、性別、出身、ハンディキャップの有無などに関わらず、誰もが自分らしく生きることができる社会を目指すことは、すべての人にとって、とても大切なことです。 パートナーシップ宣誓書受領証明書カードの写真 ※手続きなど詳しくは市ウェブページを確認してください。 「横浜市 パートナーシップ宣誓制度」で検索 ■LGBTとは...  LGBTは性的少数者を表す言葉のひとつであり、LGBT以外にも多彩なセクシュアリティが存在します。 ・L:Lesbian(レズビアン) 心の性が女性で恋愛対象も女性の人 ・G:Gay(ゲイ) 心の性が男性で恋愛対象も男性の人 ・B:Bisexual(バイセクシュアル) 異性と同性、どちらも恋愛対象となる人 ・T:Transgender(トランスジェンダー) 心の性と体の性が一致しないため、体の性に違和感を持つ人 ◆交流スペース「SHIPにじいろキャビン」を運営するNPO法人SHIP代表 星野 慎二さんに聞きました  近年、メディアで同性愛や性同一性障害(性別違和)を取り上げられたり、学校の授業で扱われたりするなど、性的少数者を取り巻く環境はここ5年で大きく変わってきました。しかし、その一方で、誰にも相談ができず、同じ仲間との出会いがなく孤立している人もいます。  パートナーシップ宣誓制度を利用できる人は、パートナーと出会うことのできたごく一部の人ですが、この制度は、誰にも言えず一人で悩んでいる人はもちろん、多くの性的少数者に希望と勇気を与えてくれるものです。また、知ることが理解に繋がりますので、この制度を多くの市民の方に知っていただけることを切に願います。 NPO法人SHIP代表 星野 慎二さんの写真 ◆「横浜市パートナーシップ宣誓制度」で宣誓したおふたりに聞きました  お互いを人生のパートナーとし、横浜で一緒に住み始めて17年のトシさんとトモさん。制度を知った海外の友人から、「もう申し込んだよね?」とメッセージが来たことで、「あ、そうか、自分たちも対象者だ」と改めて気づき、宣誓することを考えるようになったそうです。2020年7月、宣誓したことをSNSに投稿すると、多くの方から祝福の言葉が届き、「少し身が引き締まるような気持ち」だったといいます。  「二人の年齢を考えると、遠からず、法や慣習の隙間に陥って困難な事態が起きるのではないかと思います。その際に、何かよい意味での効果があることを願っています。」「この制度の利用者が多くなってくれば、性的マイノリティへの市民の皆さんの理解も進んでいくのではないか。」と制度への思いを寄せています。 トシさんとトモさんの結婚式リハーサルの様子の写真 ■ひとりで悩んでいませんか?  市では、相談や交流スペースを実施しています。 ・個別専門相談「よこはまLGBT相談」 【予約・問合せ】NPO法人SHIP 電話045-594-6160(水・金・土曜16時〜20時、日曜14時〜18時) ・交流スペース「Friend SHIP よこはま」 【問合せ】男女共同参画センター横浜 電話045-862-5052 詳しくは市ウェブページを確認してください。 「横浜市 LGBT支援」で検索 問合せ 市民局人権課 電話045-671-2718 ファクス045-681-5453