令和6年度第1回横浜市障害者後見的支援制度検証委員会会議録 日  時 令和6年9月12日(木)午後1時30分〜午後4時30分 開催場所 横浜市健康福祉総合センター 大会議室8A・8B 出 席 者 麦倉委員長、坂田副委員長、佐伯委員、野村委員、八木委員、品川委員、村山委員 欠 席 者 浮貝委員 開催形態 公開(傍聴者6人) 議  題 (1)横浜市障害者後見的支援制度検証委員会について (2)横浜市障害者後見的支援制度の現況について (3)各区障害者後見的支援室の運営状況報告について (4)各区障害者後見的支援室の取組状況、全市的な課題について 議  事 開 会 (1)事務局あいさつ (事務局)定刻となりましたので、令和6年度第1回の横浜市障害者後見的支援制度検証委員会を開会いたします。本日進行を務めます、横浜市健康福祉局障害施策推進課の渡辺と申します。よろしくお願いいたします。  議事に先立ちまして、本会議を傍聴される市民の方々にお願い申し上げます。受付にて会議の円滑な進行を図るため、何点かお願い事をしておりますが、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。  それでは、健康福祉局障害福祉保健部長の君和田よりご挨拶申し上げます。 (君和田部長)皆様、こんにちは。横浜市健康福祉局障害福祉保健部長の君和田でございます。本日は皆様ご多忙の中、また、9月の中旬とは思えないぐらいの暑さの中、当委員会にご出席いただきまして誠にありがとうございます。また、日頃から本市の障害福祉施策の発展のために多大なるご尽力を賜りまして誠にありがとうございます。厚く御礼申し上げます。  さて、今回から新たな任期ということで検証委員会を進めさせていただくことになっております。後ほどご紹介申し上げますが、今期は新たに2名の方に委員としてご就任いただいております。新たな委員の皆様も、また引き続き前期からの委員の皆様方におきましても、どうぞよろしくお願い申し上げたいと存じます。  検証委員会の開催に当たりましては、昨年度までは委員の皆様方に現場訪問ということで各事業所を訪れていただいたわけですが、今回から、現場訪問で実施していたヒアリングを、当検証委員会の中で実施するという方法に変更させていただくことになりました。  本制度は、横浜市が独自に築き上げてきた制度でございまして、障害のある方が住み慣れた地域の中で安心して生きていくために支えさせていただくというものでございます。この検証委員会の場を通して、その理念を運用の中で生かすことができているかどうか、あるいは運営上の課題にどのように対応していくのかについて、客観的な確認や検証を行うことが重要と考えております。ぜひ委員の皆様方におかれましては、それぞれのお立場から活発にご議論、貴重なご意見を賜りますようお願い申し上げまして、冒頭のご挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 (2)委員・事務局の紹介 (事務局)それでは、ここで委員と事務局を紹介させていただきます。委員の皆様には、8月19日付で委嘱させていただいたことをご報告申し上げます。本来ならばお一人お一人に就任のお礼のご挨拶を行うべきところですが、お名前の紹介に代えさせていただきます。略式にて誠に恐縮ではございますが、どうぞよろしくお願いいたします。  関東学院大学社会学部現代社会学科の麦倉泰子委員です。再任でございます。  横浜市心身障害児者を守る会連盟の坂田信子委員です。再任でございます。  横浜市心身障害児者を守る会連盟の佐伯滋委員です。再任でございます。  神奈川県弁護士会の野村俊介委員です。新任でございます。  横浜市グループホーム連絡会の浮貝明典委員です。再任でございますが、本日は誠に残念ながらご欠席とのご連絡を頂戴しております。  続きまして、横浜生活あんしんセンターの八木克賢委員です。再任でございます。  横浜市本牧原地域ケアプラザの品川エミリー委員です。再任でございます。  YPS横浜ピアスタッフ協会、村山美保子委員です。新任でございます。  ここで大変恐縮ですが、公務の都合により、障害福祉保健部長は退席させていただきますことをご了承いただければと思います。 (君和田部長退席) (事務局)続きまして、出席委員数の確認をいたします。本日の会議は、委員8名のうち7名がご出席となっております。横浜市障害者後見的支援制度検証委員会設置運営要領第6条第3項に規定されております委員の過半数を満たしていることをご報告いたします。  次に、本制度の推進法人である横浜市社会福祉協議会障害者支援センターの皆様にもご出席いただいております。ご紹介申し上げます。  障害者支援センターの田辺事務室長です。  同じく相川後見的支援担当課長です。  同じく市あんしんマネジャーの市さんです。  同じく市あんしんマネジャーの鈴木さんです。  同じく市あんしんマネジャーの岩澤さんです。  最後に事務局を紹介させていただきます。  健康福祉局障害施策推進課長の中村でございます。 (3)委員長及び職務代理者の選出 (事務局)続きまして、本委員会についてですが、横浜市障害者後見的支援制度検証委員会設置運営要領第5条により、委員長及び副委員長を置くことと定められており、委員長は委員の皆様の互選により、副委員長は委員長の指名により、これを定めることとなっております。本年度、委員が委嘱されてから第1回目の委員会開催となりますので、まずは委員長の選出を行います。どなたかご意見もしくはご推薦ございますでしょうか。 (八木委員)引き続き麦倉委員にお願いできたらと思いますが、皆様いかがでしょうか。 (「異議なし」の声あり) (事務局)よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、ただいま八木委員から麦倉委員をご推薦いただきましたので、麦倉委員を本委員会の委員長としたいと思います。  次に、副委員長についてですが、麦倉委員長からご指名をお願いいたします。 (麦倉委員長)前年度まで本委員会の副委員長を務めておられた坂田委員にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 (「異議なし」の声あり) (事務局)皆様、よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、坂田委員を本委員会の副委員長といたします。早速ですが、麦倉委員長と坂田副委員長から一言簡単にご挨拶をお願いしたいと思います。 (麦倉委員長)麦倉です。よろしくお願いいたします。この後見的支援制度検証委員会も複数年度重ねさせていただきまして、改めて制度が非常に綿密につくられていることを理解してきた次第です。先週までイギリスで行われていた障害学会に参加してきたのですが、その中でも支援付きの意思決定支援という、SDM(Supported Decision Making)といわれている仕組みの、世界各国で今かなり行われているような事例を聞いたのですが、そういう事例を聞くにつけ、横浜市がやっている実践は、世界的に見ても非常に緻密で丁寧な制度なんだなということを実感しているところです。それとともに、そうした報告を聞いていると、一番大事なものは、やはりご本人との信頼関係だという、非常に当たり前なのですが、大原則を再び見せていただいたような経験を持ちました。今回の検証委員会でも、この制度に関わるいろいろな人がいますが、改めてご本人との信頼関係というものを確実に築いていくために何が必要かというところを大事に皆様とお話をさせていただけたらと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 (坂田副委員長)坂田と申します。どうぞよろしくお願いします。私は登録者家族の一人として、この制度についていろいろずっと勉強させていただきました。やはり本人たちにとってこの制度がどんなにいい制度かというのは、登録しないとなかなか分からないという部分がありますので、私も会うたびにいろいろな人に登録したほうがいいよと申し上げるのですが、なかなか一歩を踏み出せない人もいるようで、これからも皆さんに勧めていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。 (事務局)ありがとうございました。それでは、ここから議事進行を麦倉委員長にお預けしたいと思います。よろしくお願いいたします。 (麦倉委員長)それでは、時間も限られておりますので、早速議題に入ってまいりたいと思います。 議 題 (1)横浜市障害者後見的支援制度検証委員会について (麦倉委員長)まずは議題(1)横浜市障害者後見的支援制度検証委員会について、事務局から資料1のご説明をお願いいたします。 (事務局)健康福祉局障害施策推進課中村でございます。お手元の資料1をご覧いただければと思います。新任の委員の方もいらっしゃいますので、改めてご説明等させていただければと思います。  1の概要でございます。横浜市障害者後見的支援制度について、制度を円滑かつ効果的に機能させるために、制度の運用状況や課題等について検証を行うことを目的として委員会が設置されているところでございます。こちらの委員会につきましては、横浜市障害者施策推進協議会(附属機関)の下部組織として位置づけられております。  2でございます。横浜市後見的支援制度検証委員会の開催ということで、こちらについては冒頭、君和田からも少し触れさせていただきましたけれども、令和6年度から現場訪問を廃止させていただき、やり方を少し見直して実施します。令和5年度まで現場訪問していたものから、この席上で各支援室や推進法人のヒアリングを実施し、全委員の方に内容をお聞きいただき、ご判断いただいて、ご意見いただくという形で進めてまいりたいと思います。【実施内容】と記載しております。重複する部分もございますが、各支援室の実績報告をまとめて資料として本日おつけしておりますので、その状況をご確認いただき、後見的支援室や推進法人の運営状況についてご確認いただくという形になります。検証委員の方につきましては大変お手数ですが、ヒアリングシートにご記入いただいて進めていただければと思います。(3)各区障害者後見的支援室及び推進法人の取組状況、全市的な課題についてですが、こちらについては、ヒアリングの中で見えてきたものについて、全市的な課題に関するものの検討を進めるということでございます。次第の議題(3)のところで、予定として「各区障害者後見的支援室の運営状況報告について」という項目を上げさせていただいておりますので、その中でご検討いただければ大変助かります。  資料のほうにお戻りいただきまして、資料1の3でございます。今年度の開催につきましては、本日9月12日と、年をまたぎまして7年の2月7日に予定しておりますので、日程をお繰り合わせいただき、ご参加いただければありがたいです。ご説明は以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは、ただいまの説明についてご質問等ありましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。 (2)横浜市障害者後見的支援制度の現況について (麦倉委員長)それでは、議題の(2)に移ります。横浜市障害者後見的支援制度の現況についてということで、事務局より資料2のご説明をお願いいたします。 (事務局)それでは現況については、渡辺からご説明申し上げます。お手元の資料2をご覧ください。  まず、利用登録者についてでございます。こちらは、前回5年12月末時点から基本的に大きく傾向として変化しているところはございませんでした。(1)の登録者数としましては、全市で2090人、こちらは前回から52人増加しております。 前回と大きく内訳の傾向も変わっておりませんので、説明を飛ばしまして9ページをご覧ください。(9)成年後見制度の利用ですが、障害者後見的支援制度は、登録者ご本人様の権利擁護を推進していくという目的もございますので、こちらだけお話をさせていただきますと、18区合計で165人ご利用がございまして、前回のご報告から8人増加しております。必要な方には必要な法制度もきちんとご紹介していけていることがうかがえます。  続きまして10ページの(10)キーパーの有無になります。こちらは、ご登録者様とキーパーさんのマッチングの有無の表になっていますが、こちらも前回と傾向は変わっておりません。キーパーさんがいる方が割合としてはちょっと減ってしまっているのですが、人数は4人ほど増えたという状況になっております。キーパーさんの種類ですが、地域の方なのか、支援者なのか、それとも両方なのかといった、こちらの傾向も特に変化はございませんでした。  続きまして、めくっていただいて11ページ、あんしんキーパーについてになります。キーパーさんの人数でございますが、全市18区合計で1569人となっております。前回報告から43人増加しております。キーパーさんの内訳状況ですが、こちらも傾向としては大きな変化はございませんでした。  ざっと全体的な統計から見ますと、登録者さんもキーパーさんも、人数としては全市的に増加はしていますので、着実にこの制度を周知して、できることに取り組んでいただいていることがうかがえました。報告としては以上となります。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは、ただいまの事務局の説明についてご質問・ご意見等ございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。村山委員、お願いいたします。 (村山委員)少し思ったことなのですが、あんしんキーパーさんが43人増えたと聞きましたが、研修とかがあるのでしょうか。それの資格とかそういうのはあるのでしょうか。教えてください。 (事務局)村山委員、ありがとうございます。あんしんキーパーさんを増やす活動は、各区の運営法人の皆様が、地域に向けて出前講座のような周知活動を行いながら地道に取り組んでいる結果かなと思います。資格はありません。 (村山委員)ありがとうございます。 (品川委員)今おっしゃっていた43人なのですが、全市18区で1569人で43人増えたということで、特にこの区が多く増えたとか、そういったようなのはどうなのでしょうか。 (事務局)すみません、区別の数字は出していないので、今現在はっきりと申し上げることはできないのですが、この区が突出して40人確保しましたというデータではなかったです。 (品川委員)ありがとうございます。 (麦倉委員長)今のご説明・ご質問にも関わるかもしれませんが、どういう研修とか、説明とか催物がキーパーさんの増加につながっているのかというところは、検証というか、ほかの区が参考にできるようなものとして共有していったほうがいいと思いますので、もし情報があれば、また次回にでも整理していただければと思います。ほかにはよろしいでしょうか。 (坂田副委員長)同じような質問なのですが、登録者数が52名増えているというのですが、やはり各区の詳細は分かるのでしょうか。区別に何人ずつというのは。 (事務局)ご質問ありがとうございます。区別にデータとしてはございます。 (坂田副委員長)前は資料としてありましたよね。 (事務局)区別で出していた資料があったということですかね。もし検証委員会の中で、区別のより細かい情報があったほうが検証が進むといったことがございましたら、次回から区別の合計数字もお出しすることは可能となっております。 (坂田副委員長)ありがとうございます。 (野村委員)ご報告ありがとうございました。今回、初ということでお伺いしたいのですが、登録者が約2000強ですかね。キーパーさんが1569人ということで、登録者のほうが多い状況で、今、このキーパーの数というのは足りているのか、不足しているのか、適正というご認識なのかという大前提をお伺いしたいと思います。 (事務局)ご質問ありがとうございます。キーパーさんに関しては、それこそ地域にお住まいの、いわゆる市民の方になっていただくものになりますので、横浜市としては幾らキーパーがいてもいいと思っております。そういった意味では、とにかく増やしていったほうが地域の障害理解が進むなという、一つの指標になると考えております。一方で、ご本人様とのマッチングというシステムもございまして、そのマッチングができていないご登録者様もまだまだおりますので、ご登録者様に対して地域の見守りをしてくださるあんしんキーパーさんをまだ増やしていかなければいけない、啓発していかなければいけないといった課題もございます。 (野村委員)ありがとうございます。そうすると、数字として多いほうがいいに違いないとは思いますが、何か不足だとかそういう現状があるわけではないという理解でよろしいですか。 (事務局)キーパーさんそのもので目標値があるわけではございません。たくさんいれば理解が進んだなということにはなりますが、ご登録者様の中で、地域で見守りをしてくださるあんしんキーパーさんがいてくれるといいなというご希望があるにもかかわらず、マッチングできるあんしんキーパーさんが見つけられていないといったことがあれば、そこは足りていないということになるので、我々が努力してキーパーさん開拓をしていかなければならないといった形になります。 (麦倉委員長)ありがとうございます。キーパーさんの登録者、11ページの資料を見ましても、キーパー登録者が地域の人の場合は38%がマッチングされていて、支援者の場合は92%がマッチングということで、制度の趣旨から見ると恐らく、将来的には地域に暮らすための人間関係をつくっていくということを考えると、地域の人のマッチングがより望ましいのだろうと思いますので、このあたりの内容の変化ですね。こういうところも今後の課題なのかなと思っております。  ほかにはよろしいでしょうか。ご質問ありがとうございました。 (3)各区障害者後見的支援室の運営状況報告について (麦倉委員長)それでは、続きまして議題(3)に移ります。各区障害者後見的支援室の運営状況報告についてです。ここからは、本日出席している委員全員で、運営法人の事業計画書兼自己点検シートに基づき、運営状況等の確認を行います。本日は、A区、B区、C区の3区の後見的支援室の運営状況報告を実施します。まずはA区から始めます。委員の皆様、お手元のA区と記載されている資料3−1事業計画書兼自己点検シートとヒアリングシートをご準備ください。A区の後見的支援室には、この資料3−1事業計画書兼自己点検シートに基づく取組について、達成目標及び取組項目の(1)(2)(5)(6)を中心にご説明いただきます。その後、ヒアリングの時間といたします。ヒアリングシートに沿って質問し、運営法人からご回答いただく形で進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。委員の皆様は、このヒアリングの内容を議題(4)で意見交換しますので、ヒアリングシートのメモ欄をご活用ください。それでは、まず、A区の後見的支援室の方に、運営状況のご説明を3分程度でお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 (A区)A区の担当職員をしております。よろしくお願いいたします。 (A区)同じくA区の管理者です。よろしくお願いします。座って失礼します。 (A区)まず、資料に基づきまして達成目標についてお伝えさせていただきます。令和5年度・令和6年度ともに目指す姿を、登録者やそのご家族が、将来の暮らしをより具体的にイメージできるようにしていく。登録者一人一人が今の暮らし、その背景にある親の思いや成育歴を理解して、これからの生活について一緒に考えていくとしております。令和7年度に向けまして、現在、支援室全体で目指す姿を振り返り、検討しております。  (1)についてですが、日々の面談の中で登録者と地域のつながりを意識して、キーパーのマッチングに至らなくても、身近にいるご本人と関わりのある人を教えてもらい、将来的にキーパーになり得る人の把握に努めております。支援室全体でアンテナを張って情報共有をするようにしております。  (2)につきましては、当支援室が先行4区ということで開所15年目を迎えまして、また、それに伴い、ご登録者、ご家族の年齢も考慮しまして、より細やかな現在の生活状況の確認や、具体的に記録をまとめながら一緒に考えております。ご家族向けには、ご家族からのご希望を受けまして、講師を迎えまして、親亡き後に備える家計管理講座を11月末の茶話会で実施予定となっております。  (5)の制度の周知につきましては、まずは関係性のある機関に、場の設定依頼をしております。今月末に地域ケアプラザさんで実施を予定しております。また、春と秋に広報紙を配布しているのですが、今年度は、春の広報紙配布の際に、訪問した先で制度周知を行っております。10月の秋の広報紙配布時にも、周知の場の依頼や制度の周知をしていきたいと思っております。また、A区の自立支援協議会を活用しまして、部会のグループワーク等で周知の場を頂いております。  (6)地域とのつながりについてですが、時には登録者の方と一緒に地域のお祭りや、団地がありますので団地の清掃への参加を行いまして、地域とのつながりづくりをしております。また、自立支援協議会のプロジェクトを通して、障害理解啓発講座として、地区の民児協で本制度の制度説明をしております。また、地区の福祉訪問員研修であんしんキーパーについて説明しまして、地域の方13名にご登録いただきました。福祉訪問員さんというのは、民生委員さんのサポート役として訪問を行う方々ということです。こちらも秋の広報紙配布時に、キーパー登録証と併せて地域の方に挨拶回りをしていきたいと思っております。また、2月末にキーパーの懇談会を行いますので、その内容についても、キーパーさんと実際に関わる中で、懇談会の内容を検討していきたいと思っております。  目標と(1)(2)(5)(6)については以上になります。 (麦倉委員長)ありがとうございます。非常にシートの情報量が多い中で短くおまとめいただくのは大変だったと思います。それでは、皆様のお手元にもあるヒアリングシートの項目に沿ってお話を伺っていきたいと思います。  まずは、事業計画書兼自己点検シートの(1)と(2)に関わるところですが、身近な地域での登録者の見守り体制の構築と、登録者の意思に基づく生活の実現に向けた支援に関わる部分でございます。まず、ヒアリング内容@としては、意思表出支援、その方のお気持ちをどうやって聞き出すかということと、それを意思決定支援という形で具体的に実現していくような内容ということで、どのように進めていますかというところをお伺いできればと思います。ちょっと資料が多いので、もし記載がありましたら、このますのどこに記載があるかということも一緒にご説明いただけるとありがたいです。 (A区)こちらには記載がないのですが、意思表出支援につきましては、同じ例えばグループホームに住みたいというご本人様の発言でも、こちらから住まいについて意向を尋ねた場合と、ご本人が自発的に発言された場合では、意向の強さが異なる場合がありますので、面談で周辺の問いや対話を積み重ねながら、ご本人の本当の思いをお聞きできるように、支援室全体で支援をしております。 (A区)補足で、管理者です。ご本人の思いと家族の思いと、別々のところと共通するところと、どのあたりが親御さんの思いで、どのあたりがご本人の思いで、どのあたりが合わせてのご家族としての思いなのかというところをちゃんと見極めていこうということは、ケース会議でもよく話題になるところです。そういったところに注意しながら進めております。 (麦倉委員長)ありがとうございます。自発的にその希望が本人の口から出た場合と、いろいろな情報から出てくるものと、違うというのは本当にそのとおりだと思います。意思決定するときに、いろいろな情報が、ご本人が本当に希望する形で、自分の選択肢としてちゃんと現れるような形で伝わっているのかというのが大事なところだと思いますが、体験をした後で初めて、こういう生活というのも自分の選択肢の中にあり得るんだということが大事かなと思っています。単に情報としてあるということと、ご本人の選択肢の中に入り込むような形で理解を伝えるというか、そのあたりは何か工夫されていることはありますでしょうかというのが1点目です。あと、ご本人の思いとご家族の思いが違うというのを見極めるというのは本当にそのとおりだと思いますが、例えば具体的なエピソードとして、どんなところでご本人の思いとご家族の思いに若干ずれがあって、どういう形で調整と言うとちょっと違うような気がしますが、一緒に話合いをしていらっしゃるのか、具体的な話を聞かせていただければと思います。 (A区)2番目のご家族とご本人のご意向が異なる場合の具体例なのですが、ご本人が転職したいというご希望があったのですが、それをご家族にいろいろ言われてしまうので伝えないでほしいと言われてしまいまして。ただ、ご家族としては、本人のことをいろいろ教えてほしいという思いがありまして、そこでちょっと異なるケースがありました。それは計画相談がついていたので、関係機関とも集まって進捗状況を確認しながら、最終的にはご本人とお話をした上で、ご家族にその意向を伝えることになりました。時には関係機関の方とも進捗状況を確認しながらですが、なるべくご本人の意向に沿って丁寧に進めております。 (A区)1番目の体験のところですが、体験・経験を積んだ上での選択かなというふうには思っています。ただ、やはり体験の場が少ないことも事実で、少しでもそういった場所を、グループホームの体験入居もそうなのですが、今、別の地域活動ホーム等で進めているのは、例えばショートステイ等でレスパイト事業を行っているのですが、そこを体験的な利用で用いてはどうかということで、各区の取組は始まっているところです。A区もそういった形であったりとか、ちょっと検討しながら今、基幹相談等と協調しながら進めている最中です。  これで時間を取ってしまうと申し訳ないのですが、表出支援のところで常々考えるところがあって、うまく言葉にできる方と、うまく言葉にならない方がいらっしゃって、そのときに、代行決定を周りがしていくプロセスであったりとか、そこはふだんのご本人とどれぐらい付き合っているかによって左右されると思うのです。そこは後見的支援の強みの一つかなと思っています。そこの決定が代行決定なのか意思決定なのか、代行決定もご本人の意思の代行なのか、それとも思いやりがゆえのちょっとずれてしまうところがあったりもするのかなという場面もあります。2番目のほうにちょっと入りますが、象徴的なのは、例えば将来の暮らしについてどう思いますかというときに、僕らとしても地域での暮らしを思い描くのですが、親御さんと話したときに、将来的には施設入所を希望しますという方も結構多いのが事実です。そのあたりのところは、体験であったり、経験であったり、いろいろな暮らしをイメージしたり体験したりということが、やはり不足していることが原因かなと思っています。親心としての不安を払拭できるようなところが、地域よりも入所のほうが今のところ強いというようなイメージを抱いている方が多いのも事実なので、そういった解消にも考えながら進めていかないといけないかなと思っています。時間を取ってしまってすみません。 (麦倉委員長)ありがとうございます。具体的な建物があったほうがイメージがしやすいのかなという問題はあると思いますが、代行決定のお話は本当に大事なところで、ご本人がその決定ができないということが完全に証明されるまでは本人に決定能力があるのだろうということを推定しながら、できる限りご本人の意思に沿ったものを推測して支援を行っていくというのが前提なので、そこが尽くされたかどうかというのを、やはり事前に検証しないといけないのかなと思います。それが、代行決定に至る以前の推測というのがどこまでちゃんと行えているのかというのを共有できる、アセスメントではないですが、確認するという仕組みが必要かなというふうにも思います。  すみません、まだありますので先に進んでいきたいと思います。Bですね。支援室は区内の関係者及び区民それぞれにどのくらい認知されていると感じていますかという部分ですが、いかがでしょうか。 (A区)区内の関係者及び区民の方々になのですが、制度の存在は知っていただいているとしても、役割まで本当に正しく具体的に認知されている方というのはまだ少ない印象を受けていまして、制度の窓口としては反省しております。今後もより丁寧な周知を続けていきたいと考えておりまして、個別で具体例を含めながら、事業所さんであったり区民の方に合わせて説明することで、少しずつ認知されてきているかなと感じていますので、引き続き進めていきたいと思っております。 (麦倉委員長)ありがとうございます。具体例をというときには、実際にこの制度を利用されている登録者の方のお話をする、匿名にするにせよ、あるいはご本人に体験をお話しいただくとか、そんなことをやっている区もあるように聞いていますが、どんな形でご紹介されているのでしょうか。 (A区)事業所さん向けの説明と区民の方への説明というのがかなり異なってきていますので、事業所さんでしたら、グループホーム、通所先でも説明の仕方は変わってきますし、それに合わせておっしゃるとおり具体のお名前とかプライバシーに配慮した状態で例示をしながら、具体例をお伝えして説明しております。 (麦倉委員長)それでは4番目になりますが、地域福祉保健計画の参画状況を教えてください。 (A区)当支援室としては直接的な参画はできていないのですが、障害福祉についての記載はありまして、良好な関係が築けているのではないかと感じております。 (A区)地域福祉保健計画は、総体的な地活も含めての部分では参加させていただいています。特筆すべきところは、区の福祉保健計画はもちろんですが、町内会、連合町内会等を単位にした福祉保健計画にも、障害のある方の暮らしを守るというような取組を書いていただいていることが多く、そういったところがうちのA区の強みかなと、後押ししていただいているところかなと思っています。 (麦倉委員長)ありがとうございます。そうした参画が、例えばあんしんキーパーさんの登録に結びついているとか、制度の周知に結びついているというような、そういう例はありますでしょうか。 (A区)D番につながっていくところではあるのですが、フォーマルなところもそうですが、ふだんのお付き合いのところで、これまた登録者さんとの関係も伴走型というような、ふだんの平穏を共有するというか日常を共有するようなところが強みだと思います。地域ともふだん付き合いのところから始まって、例えば芋掘りイベントを30年やっているとか、そういった関係する方が民生委員・児童委員さんだったり、青少年指導員さんだったり、保護司さんだったり、区社協の方だったりというので、そういったところの対話はすごくしやすいのと、そういった集まりのときに、ちょっと制度説明をしてくれないかみたいな流れはできています。そのあたりは非常にバックアップしていただきながらやっています。すみません、先にD番に触れてしまいました。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それではE番になりますけれども、何かすごくピンポイントな質問なのですが、区社会福祉協議会との関係づくりはどのようにしたらもっとうまくいくと思いますかという質問ですが、いかがでしょうか。 (A区)八木委員がいらして、八木委員は僕が赴任する前のA区の局長さんだったということで、話の内容を変えようかと思ったのですが、そのままいきます。A区のありがたいところは、自立支援協議会というのがあるのですが、それに区社協さんがずっとここ5年、6年通して入ってくださっている、多分、市内でも数少ないそういった協働体制が構築されています。先ほどのふだんの行事もそうですし、いろいろな取組もそうですし、町内会・自治会関連の活動もそうですしというところでは垣根なく結構やっていただいて、本音で話していいですか。局長さんが異動されたときにも、事業計画に一言残していただけるのが非常にありがたく、2年ごとに大体替わられるのですが、その都度、歴代の、八木委員から今、3名、4名替わられましたが、ずっと続けてそういうお付き合いをしていただいているので、ふだん付き合いは大事かなと思っています。自支協への参画をぜひ促していただければと。よろしくお願いします。 (麦倉委員長)ありがとうございます。かなり良好な関係ができているということで安心いたしました。その他のところですが、スタッフ間の連携状況を教えてくださいということで、こういう工夫でうまくいっているとか、こういうところに難しさを感じているとか、どちらでも構いませんが、いかがでしょうか。質問内容としては多分、G番、H番の、支援室の体制づくりのために工夫していることはありますか、制度運営に当たり困っていることはありますかとも共通している内容だと思いますので、同じように答えていただいても大丈夫です。 (A区)F、G、H番につきましては、今年度から朝礼を支援室全体で始めまして、今日の業務内容ですとか、近況で共有しておいたほうがいいことを、支援室全体で時間を見つけて話すようにしています。あと、現在、ガイドラインの読み合わせを改めて行っていまして、月1回の会議で支援室全体で読み合わせをして、改めてこの制度の理解を共通したものにするために行っております。あとは、今年度から2名、新しいサポーターが入ったこともありまして、サポーターの訪問に同行したりですとか、面談にも同席させていただいて、これは担当職員が同行したり、担当でないサポーターが同行したりというのを始めて、支援室全体で登録者さんの把握に努めております。それがきっかけで、登録者さんや地域について支援室全体で話して連携できることが増えてきているかなと感じております。制度運営に当たり困らないようにということで、人が替わっても継続的に安定的に制度運営が行えるように、支援室内での情報共有ですとか、業務内容を書面でつくったりなど、適宜行っていきたいと思っております。かなり支援室内の雰囲気が工夫でよくなってきているなと感じております。以上です。 (A区)すみません、補足です。A区は恐らく、推進法人の支援センターから来ていただいている区マネさんの定着率はすごく高いと思っています。そのはずです。それと、サポーターさんの離職が非常に少なくて、長い方が多いです。逆に、長くなって今度15年とかたってきたので、勇退される時期というか、交代をどうしていこうかということで、今年度2名、新しい方を迎えて引継ぎなり、長い付き合いになってきたよさはあるのですが、次のバトンタッチをどうしていこうかというところでいろいろ画策しているところです。その一つとして、複数担当みたいな形であったり、複数名ですかね、そういった形を取らせていただいています。  あと、前後しますが、すみません、一言だけ。地域とのつながりもそうですし、いろいろなところもなのですが、地域ケアプラザさんが区内に今、6か所あります。人口規模にしてはちょっと少ないと思うのですが、6か所とも、運営法人は違うのですが、自支協行事も含めて積極的に関わっていただいているので、先ほどの地域向けの講座であるとかは、地域ケアプラザさん主催で私たちも入れていただいてというような形を取らせていただいています。 (麦倉委員長)ありがとうございます。職員さんはサポーターの方も含めて定着率が高いというのは、この制度の趣旨から見て本当に望ましいことだと思いますので、これを可能にするような支援室内の人間関係づくり、関係性づくりというところでは、本当に努力されているのがよく分かりました。  それでは、一当たりお話を伺いましたので、委員の皆様から追加の質問であるとか、今までお話をされた内容について、もう少しこのあたりを深く聞きたいというようなことがありましたらお願いいたします。 (坂田副委員長)私はA区の登録者です。15年目になるのですが、サポーターさんがほとんど離職されていないというのはとても助かります。うちの登録者も同じサポーターさんでずっと来ています。今日はいろいろありがとうございました。まさかA区の方がいらっしゃるとは思いませんでした。先ほど、意思決定支援と代行支援というのですか、その辺のところがちょっと分からなかったので説明していただけますか。 (麦倉委員長)意思決定支援はご本人の意思に沿ってというところが基本になると思いますが、お話しされていた事例では、ご本人が言葉を持たないでコミュニケーションされるというときに、何を望んでいらっしゃるのかがはっきりとは分からない場合があると。そういうときに、完全にほかの、例えば親御さんであるとか、ほかの支援者の方が決めてしまうのではなく、ご本人の今までの生活歴とか行動であるとか、そういうところから推定していって、こういうことがご本人の意思の範囲としては推測されるのではないかということを、全部確認していくという趣旨で私は申し上げましたが、それでお話もそれに沿って伺っていると思います。何か補足等ございますか。 (A区)ご本人の意思尊重の上の意思決定が大前提だと思います。一つ、代行決定の上でも、意思はそもそも原則論として、意思存在推定ではないですが、そういうところが大前提にあった上での代行決定であったり、意思表出支援であったりということなのかなというふうには思っています。 (麦倉委員長)ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは時間もありますので、ご説明どうもありがとうございました。  それでは、これからB区のヒアリングに入ります。B区のヒアリングは坂田副委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 (坂田副委員長)坂田と申します。いきなりこういう仕事が入ってくるとは思いませんでした。よろしくお願いします。先ほどと同じようにB区の、資料に基づいてご説明いただいてよろしいですか。事業計画書と自己点検シートの説明をお願いします。 (B区)B区の担当職員です。よろしくお願いします。それでは、事業計画書と点検シートに基づいてまとめをお話しいたします。  達成目標の目指す姿というところでは、障害者後見的支援室名のあいうえお作文で目指す姿を立てております。今年度末までに限らず目標にできることと思って掲げたのですが、今年度は新たに別の言葉で考えています。見守りの「み」から始めて、「伸ばした手がつながる」というのは、ご本人の援助要請が支援者と連携できるようになるという意味を表しています。将来の安心って実はイメージしづらいのかなと思って、つまりは元気で暮らし続けていけるためのものだと思って、今回はこのように掲げています。  重点目標とその取組ですが、今年1月に当支援室はマネジャー交代があって、初めてのことでした。マネジャーが替わったから支援室が変わったというふうに思われないようにしたいと思ってやってきております。引継ぎの期間も支援センターさんがしっかり確保してくださいましたし、替わっても大丈夫なようにと前マネジャーさんも準備してくださって、またそれを後任のマネジャーさんが引き継いでということで、特に違和感はないかなと。今年度ももう半分過ぎますが、面談前後の共有とか大きな確認というのは、以前より意識的に声を掛け合ってやっておりますが、安定しているかなと思っております。スタンダードな支援室の動きが当支援室はできていると思っております。また、サポーターも一応、担当制にはしているのですが、担当以外の面談にも加わるようにして、支援室全体として理解を深めるように取り組んでおります。  (1)に関わる身近な見守り、地域でのつながりというところでは、昨年度はご家族の茶話会を再開しまして、家族同士の気持ちの共有とか、会場にしたカフェを地域の居場所にしてもらったりしました。それが好評だったので、今年も同じ場所で行ったら、ご家族同士、実はお子さん同士が同窓生だったなんていう改めてつながりに気づくようなことにもなっています。  (2)の意思に基づく生活の実現のところでは、昨年は親亡き後を迎えた登録者さんが実際に何人かいらっしゃって、これまで長く関わってきてお話を聞いてきたことを支援者のカンファレンスでも共有して今後の生活に生かすことができたと思いますし、亡くなる前後のところでも引き続き関わり続けることで支援室が気づきの目になっているかなということを支援室みんなとしても実感することができたと思っています。  制度の周知というところでは、当事者団体共催の説明報告会を、コロナが明けて再開して続けていこうとしているところです。今年3月は当支援室開所10年の節目で、今年2月に行った会では制度説明と状況報告、あと、ほかの機関の職員さんから制度との関わりの感想なんていうのも報告しています。説明会の回数は、今まで特に積極的に展開はしていないのですが、昨年12月からの問合せと新規登録の勢いがなぜか多くて、1月から3月で7人増えて、4月から今までを合わせると15人ふえたところで、今、聞き取り面談を順次進めているところです。  キーパーについては、区社協に相談してマッチング前提で開拓するというのが当支援室の行い方なのですが、毎年恒例で来月また区社協さんと打合せで、別に開拓していく予定です。キーパーの集いは、昨年度は登録者さんにもご参加いただいて、キーパーの見守りの仕方は人それぞれだったり、自分以外の方がどうなのかというのを、登録者さんにとってもキーパーさんにとっても知る機会になったかなと思っています。また、日中活動を知ろうということで、本体施設のほうの見学もしたので、障害理解を図ることにもなったかと思います。そのときに、当事者さんとの交流というのを求める意見が出ていましたので、今年はちょっとやり方を変えて、基幹相談と地域ケアプラザで余暇支援事業をやっているので、そちらのほうにキーパーさんと一緒に参加させていただく形で準備しています。  今年度のところは以上になります。 (坂田副委員長)ありがとうございます。それでは、先ほどと同じように項目について質問してよろしいでしょうか。@番とA番のところで、今いろいろご説明いただいたのですが、ここをきちっとやっているというようなことがありましたらお願いいたします。 (B区)意思決定支援をしようというふうに、それを目的にはあまり捉えていなくて、それにこだわってしまうと引っ張り出すことばかり考えてしまいそうなので、そうではなくて、登録していただいて関わることと面談を続けていくことそのものが意思決定支援につながるというふうに考えて対応しています。会うことに慣れていただいてふだんの報告ができるようになったりすれば、困ったことも言えるようになるでしょうし、好みの傾向が分かって、それが選択することとか判断することに生かしていけるかなと思ってやっております。本人とご家族の意向が異なる場合は、それぞれの気持ち、お考えはそれぞれとして尊重して聞くようにしています。親御さんの希望がちょっと強い場合とかもありますが、それに同調して本人に勧めるようなことはもちろんしていません。 (坂田副委員長)ありがとうございます。A番の本人と家族の意向が異なる場合って、B2ぐらいの手帳の方だと結構違うと思うのですが、そうした場合はどうされていますか。家族と別々に面談する形を取ることはありますか。 (B区)そうですね。親御さんと本人と一緒にやっていて、親御さんが強くて本人がなかなか言い出せないでいるというのが見えてきたときには、これから分けてやるということも提案して、まさに今そういう方がいて、次は分けてやりましょうという話をしています。 (坂田副委員長)ありがとうございます。では、次の(5)番と(6)番のところでお願いします。「支援室は区内の関係者及び」のところです。 (B区)区内にどれくらい認知されているか、どれくらいと言われるとすごく難しいところですが、訪問看護の事業所から問合せがあったり、学校の先生から問合せがあったり、連絡会にこちらから参加するとか、講座を続けていくことができていることをふまえると、以前に比べれば認知されているところは増えてきているのではないかと思っています。 (坂田副委員長)訪問看護事業所は主に地域ケアプラザですか。 (B区)そうですね。地域ケアプラザとか訪看さんとか、あとはちょっと趣が変わるかもしれませんが、就労移行支援事業所の職員さんからのお問合せとか、ありとあらゆるところから来ているのが実際でございます。 (坂田副委員長)分かりました。ありがとうございます。では、C番はどうでしょうか。 (B区)地域福祉保健計画ですか。具体的な参画というよりは、それこそいろいろな催物というか、当支援室は区社協にすぐ歩いていける距離にございまして、日頃のお付き合いもさせていただいているので、そういったところで所長さんからご説明いただく機会があったり、そこで何か意見があったり質問があったりとか、そういう日頃のやり取りの中で、これはこうなっているのか、こういうのはどうなんでしょうということで勉強させていただいているというか、そういった関わりでございます。 (坂田副委員長)なかなかこの制度を理解していただくのは難しいですよね。我々障害者の親でも、何もやってくれないんじゃないとか言われたりすることがあるので、本当に大変だなと思います。  それから、区社協さんとの関係はどうですか。 (B区)区社協さんとの関係づくりはどのようにしたらもっとうまくいくと思いますかと、うまくいっていないことが前提で質問されてしまっていますが、B区としてはうまくいっていると思っています。区社協さんに毎年、この地区にお住まいの方でキーパーを探したいとご相談すると、じゃあいついつ打合せしましょうと受けてくださって、そこで担当の方が替われば制度説明もさせていただいて、新たに候補者を一緒に探してくださるので、本当にいい関係ができていると思っています。 (坂田副委員長)ありがとうございます。区社協さんとうまくいかないと、やはりキーパーさんにも関わってきますしね。よろしくお願いします。それで一つ、報告のほうでライフデザイン講座というのが出ていますが、これはどういうものですか。さっき質問すればよかったのですが。 (B区)ライフデザイン講座は、区役所と基幹の連携事業の一つでやっているもので、そこに当支援室も共催という形で関わらせていただいていて、以前も親亡き後を考えていくための準備ということで、成年後見だったり、登録者さんの暮らしの紹介だったりということを進めています。今年度も全5回で行う予定で、一部録画でそれを放映もしますが、今年は成年後見制度と後見的の違いということで1本テーマをつくってくださった回があり、次回は障害のある方の親御さんのお話ということで講義をしていただく予定で今、準備しているところです。 (坂田副委員長)これから始まるということですか。 (B区)第1回、第2回は終わって、今、第3回、第4回のところを進めていて、また12月には前期と中期のまとめを流すのと、あとはどなたかご本人に出てきていただいて暮らしをお話ししていただくようなことを準備しています。 (坂田副委員長)そうすると、自立支援協議会とはまた違いますよね。 (B区)そうですね。別です。 (坂田副委員長)分かりました。このライフデザイン講座には家族なんかも参加できるのですか。 (B区)はい。ご家族がメインで、ご本人ももちろんどうぞと。余裕があれば支援者さんもどうぞというような形です。 (坂田副委員長)このときの周知はどのようにされていますか。 (B区)基幹からの周知と当支援室からの周知ということで知っているところに、あとは自支協を通して周知するということもあります。 (坂田副委員長)今、作業所なんかは保護者会というのがないですよね。だから、周知するのが非常に難しいというか、なかなか行き渡りませんよね。 (B区)行き渡っていると思っていて、今年も通所先を訪問すると、ライフデザイン講座のチラシを貼ってくださっている事業所さんがちらほらあるので、伝わっているかと思います。 (坂田副委員長)ありがとうございます。途中で前の質問をしましてすみません。では、その他のところでどうでしょうか。スタッフ間の連携状況とか。 (B区)スタッフ間はそうですね、登録になって、登録と聞き取りはマネジャーさんと2人体制でやっていて、聞き取りを進めながらどのサポーターにするかというのを決めて、サポーターさんにも入っていただいてという形で理解するようにしています。面談もその都度とか、何か動きがあれば、その都度会えば共有しますし、朝の打合せと、日誌も回覧してみんなで共有するようにしています。サポーターさんが急遽休みになったときも、大体、面談は担当職員かマネジャーが入って代行するような形にしています。最近はサポーターも担当外の面談に同席するということを始めているので、それで経験があればサポーター同士で代行するというようなこともできるようになってきたので、一定のペースで皆さんと関わることができてきつつあるかなと思います。また、その体制づくりのために、一人で抱え込まないようにみんなで声を掛け合っていくということを気をつけています。困っていることとしては、最近、若い登録者さんで働いている方も増えてきたので、土日と時間外の対応を組むのがつらくなってきているところです。 (坂田副委員長)ありがとうございます。スタッフさんは今、何人ですか。サポーターさんは。 (B区)サポーターは今4人です。週5が1人、週2が2人、週1が1人です。 (坂田副委員長)担当制は取っていないのですか。 (B区)担当制は取っています。 (坂田副委員長)1人の人は何人ぐらい担当されているのですか。 (B区)面談回数が登録者さんによって違うので一概に1人につき何人とは言えないですが、週5の人は20から30人近く受け持っていて、あとは皆さん20人いかないぐらいで受け持っているところです。 (坂田副委員長)もう10年とおっしゃいましたよね。だから、登録されて長い人は間隔が長くなっていますよね。半年に1回とか。 (B区)半年に1回の方はそんなにいらっしゃらないです。3か月に1回という方はいます。毎月という方は少なくなってきました。 (坂田副委員長)そうですか。分かりました。皆さんあれですか、難しい問題を持ち込んでくる方はいらっしゃいますか。 (B区)それはそんなに、課題解決のための相談という方はそんなにいらっしゃらないので、そこはふだんの見守りという制度の趣旨は登録者さんには伝わっていると思います。 (坂田副委員長)そうすると、例えば難しい問題を持ってこられたときは、基幹とか計画相談、そちらのほうも巻き込んで進めるということも考えていますか。 (B区)はい。そうですね。そういうお話があったら、それは基幹にお伝えしましょうということがありますし、近くで会議があれば私たちのほうからも伝えますねということで対応しています。 (坂田副委員長)分かりました。あとは、体制づくりのために工夫していることはありますか。 (B区)さっきまとめてお話ししてしまったので、一人で抱え込まないで声を掛け合いながらというのと、面談も同席しながらみんなで理解するようにというところが新たに工夫しているところです。 (坂田副委員長)分かりました。H番はいかがですか。 (B区)すみません、さっきまとめて話してしまいました。土日と時間外の対応が難しいところです。 (坂田副委員長)先ほどA区のときも運営費とかお金の話は何も出なかったのですが、その辺は大丈夫でしょうか。 (B区)振っていただいてありがとうございます。去年の局のヒアリングでもお答えしましたが、やはり支援室を継続していくために、運営し続けるためにという大前提でございますが、正直な話、持ち出しをしておりますので、その辺ももちろんそれに値するだけの事業運営をしなさいという、当然そうですけれども、それと引換えに運営できるだけの経費としての委託金額というのは頂きたいなと思っています。そんなご質問もあるかもと予想していたものですから、実際的にプラスマイナスゼロというか、かかった経費は全て頂けるというふうには思っておりません。多少の持ち出しは当然あるものだと思っています。あとは、私どものB区以外は皆さん法人の地活がございますので、そのやりくりをされているのかな……と思いますが、私どもの本体施設は横浜市の指定管理施設で運営をお任せいただいているものですから、多少のところは、というところがございます。ですので、多少の持ち出しは当然必要というか、全て頂くというそんなおこがましいことはしておりませんが、やはり水準としては年々、正直な話、委託金は下がっておりますので、今後、そこは局にも頑張っていただくところでもありますし、当然、財政局からの厳しい目もあるのかもしれませんが、基本的に、いわゆる例えば常勤を単純に非常勤に置き換えればなんていう質の低下みたいなことは絶対避けたいし、令和6年度の今年度の重点目標のところに、人事異動に影響されない支援力云々と書いてありますけれども、当然、私どもも母体がございますので人事異動があります。数年前に私が責任者として着任する前のことですが、やはり担当職員が替わるとか、肝心要の職員が異動して、正直な話、この制度は横浜市にない、法人としても当支援室しかない、説明とか概略の資料とかお示しでき、実際に機能するまでにやはり引継ぎの時間が必要だとか。ですので、一番いいのは、あんしんサポーターとか担当職員とかで常勤の配置を、今、もう一人常勤がおりますけれども、そこの2人を1人ずつ例えば交代していくとか、人事異動の循環をさせていくとか、知らない人がいきなりぽんとこの事業に来て支援室の勤務ですというと、マネジャーさんに一挙に負担がかかりますので、そういうことを避けていきたい。そういった人の循環は当然起こり得ますので、そこを円滑に進めていくためのという意味で、単純に常勤を非常勤に、お金が少ないから置き換えればいいじゃないかというのには乗りたくないという。ですので、当支援室の規模ですと、担当職員とあんしんサポーターの2つのポストについては常勤職員をマストとしていくというのを、私なんか法人で働いていて今のところ理解を得ている形ですが、その循環がうまくいかなくなったら、やはり中でも混乱いたしますし、マネジャーさんにもご迷惑かけてしまうし、何せ登録者さんに影響があっては絶対にいけないという気持ちでやっております。以上でございます。 (坂田副委員長)ありがとうございます。法人はある程度お金持ちでないと持ち出しがあるみたいですが、中村課長、どうですか。 (事務局)必要な経費については、委託契約を結んでいる業務ですので、そこの契約に向けて話はしていく形になると思います。 (坂田副委員長)よろしくお願いします。ほかに委員さんで質問ありましたらお願いいたします。八木委員、いかがですか。 (八木委員)最後の話で、土日や時間外の面談が増えているというのは、どんな感じで増えているのか、B区の現状をお知らせいただきたいのと、ほかの区は対応をされていらっしゃるのか、局として把握されているのかというのを教えていただきたいなと思ったのですが。 (B区)ここ最近、就労支援施設が増えているからか、就労している人だけでなく通所の人たちも帰ってくるのが5時過ぎますという方たちが増えているので、それで増えていますというふうにお伝えしました。 (八木委員)精神で就労されていらっしゃる方とかが。 (B区)知的の方でも。 (八木委員)日中に行かれた後にお寄りになって面談されるということですよね。土日とかも結構多いのですか。 (B区)日曜はなかなかないですが、土曜でというふうに希望される方もいらっしゃいます。 (八木委員)そのときはサポーターさんだけ出勤して、そこは1人なのか2人なのかいろいろあるにせよ、事業所へ来所だけでなく訪問で土日とか夜に面談するということも時間外で多いという感じですか。 (B区)はい。希望する方がいらっしゃいます。 (八木委員)分かりました。 (B区)補足というか。月に何十時間もあるわけではないですが、日数なんかでいうと、勤怠管理をしていますと、月にやはり4、5日ぐらいは土曜日の何時から何時の2時間ばかり、登録者さんのところを定期面談でご訪問して、直行直帰で勤務しましたと、そんな報告も入ってきますので、そういった割合が少しずつ増えてきて、実際的にそこに振り分けるあんしんサポーターさんは、土曜日に振替の出勤をしていただいて対応できる方にお願いしている、担当職員が出る場合もございますが、確かに増える傾向にあります。ですから、非常勤のあんしんサポーターさんを補充するときにそんなお話も差し上げながら、時には、月に何回と決まっているわけではないけれども、そういった登録者さんを持つ場合もあるので、そこが可能かどうかを含めて聞き取りして、もちろんできない場合はほかの職員に替わるという、ほかの職員に替われる体制の維持というのはしているところでございます。 (品川委員)ありがとうございます。先ほど登録者数が今年になって19名増えたというのは、特別何か、こうだからこんなに増えたんだろうなとか、こういうことをしたからこうなったんだろうなとか、何かありますか。 (B区)私がこの責任者になりましてまだ2年なのですが、いろいろな経過を見て聞いて感じますのは、B区の団体さんとのお付き合い、そこを通じてのその先というか、ご紹介いただいて周知に行くとか、そういったことを地道に重ねてきたら、今度はあちらから声がかかるという状況というのでしょうか、そういったことがあるんだろうと。最近の登録者さんの報告や経緯なんかを聞くと、ずっと制度のことは聞いていました、説明を聞いたことがあります、説明会に参加していました、今度、高等学校の特別支援学校を卒業するのでいよいよ登録できますというふうに実は待っていた方が結構、半数ぐらいでしたかね、そういうお声を聞きます。これは今までの10年の間にいろいろな周知を重ねてきて、そこが実は広まっていてということで、そういった声が立て続けに、たまたまそのタイミングで増えてきたというところが一つあります。 (品川委員)ありがとうございます。 (佐伯委員)佐伯です。同じような内容なので後でまとめてと思っていたのですが、時間もあることなのでちょっと教えていただきたいのですが、意思決定支援のことです。横浜市の登録者を見ても、Aが一番少なくて、A1、A2、B1、B2という形で増えていくと。Bの人は大体、言葉をしゃべれるので、何か話しても、これをやりたい、あれをやりたいというのが分かると思いますが、A1、A2クラスになってくると、言葉も出ないと。その中でどうやって意思決定を見極めるのかなと。身体で言葉が出ないというのであればいろいろな表情が出るのですが、知的で言葉が出ないとなると、一つのことに対して、自分はあれをやりたい、これをやりたいという判断が出てこないのです。そういったときは、この意思決定支援というのはどうなるのかなと思って。今はすごく、本人の意思決定を尊重するということは我々親にとってもありがたいことなので、子供の将来も楽しみということなのですが、365日一緒にいて何を言っているのかよく分からないというのに、どうやって意思決定を引き出すのかなというのが、このB区だけでなく全体で私はどうすればいいかなと思っております。何か教えていただければと思います。 (坂田副委員長)回答していただける方はいらっしゃいますか。先生はどうですか。 (麦倉委員長)多分、こういう事例がありましたということで事例を提供していただくのがよいかなと思います。 (B区)そうですね。ご登録者の中には重度心身障害の方もいらっしゃいますし、その方について何か決めなければいけないということに、その場で面談で対応するというのはなかなかないですが、エピソードとしてこういった選択をしてきましたということをお聞かせいただくというか、そういったことはあります。そこで、ご本人の意思表出とかその酌み取り方、例えば親御さんがこういう決定をしてきました、この子のためにこうしてきました、そういういろいろなご苦労話も含めてお聞かせいただく場面というのは結構ありますけれども、でも、本当にこれでよかったのかなと、そういったお気持ちを聞かせていただくこともやはり数多くあります。そういったときに、肯定も否定もせずではないですけれども、基本的には傾聴でございますので、もしかしたら例えば今後そういった選択を迫られるとか、住む場所のことですとか、親としてはこう考えているんだけど本当にイエスかどうか、それも発してくれないとか、目の動きや表情で多分これでいいと思うというところの、そこにお付き合いをしていくというか、何か肩入れするということではなく、何か一つ背中を押すというか、そういうタイミングに出くわすというか、立ち会わせていただけるというところが多分、出てくるだろうなというところかと思います。我々が意見をすぐ求めて私はこう思いますって、そこはやはりこの制度の趣旨ではないので、背中を押すきっかけに、面談を通じてお考えになることで踏み出していくことができればいいのかなというふうに思っております。 (坂田副委員長)ありがとうございます。人間関係ができてくるとだんだん意思表示が変わってきますよね。言語がなくても。だから、人間関係が大事なのかなと思っています。中途半端に分かったようなふりをすると、本人たちはそこら辺のところはしっかり見ていますからね。佐伯委員、よろしいですか。 (佐伯委員)はい。また考えます。 (坂田副委員長)本当に大変ですよね。ほかにはいかがですか。 (麦倉委員長)麦倉です。常勤・非常勤の方のお話があって、結構大きい問題なんだなというふうに思っていたのですが、特に運営する予算というところも含めて、ちなみに、サポーターの方は非常勤の方が多いというようなイメージだったのですが、こちらの区ではどれぐらいの割合で非常勤のサポーターの方がいらっしゃるのか。 (B区)今、サポーターの内訳は、常勤が1名おります。週5の勤務ですね。あとは非常勤のサポーターさんで、今は3名で合計4名。8月末で1名退職が出て、実はその前に退職した方を後進の育成のためということで口説き落として、再雇用という形で入職予定です。その方もやはり若い世代をちゃんと雇用して育ててそこに位置づけたいよねという思いは一緒な方です。非常勤さんは、1日8時間で週2日勤務の方が1名で、その再雇用の方を入れて2名。あと、1日5時間で週3日勤務の方が1名、1日8時間で週1日勤務の方が1名で、10月から4名体制というような形でございます。 (麦倉委員長)支援室としては常勤をできれば増やしたいというような意向なのかどうかというところは。 (B区)担当職員とあんしんサポーターの1名は常勤で、それ以上に例えば常勤を3名置くということになると、恐らく非常勤さんが置けなくなってしまうので、そうすると、例えば総労働時間とか、人事異動の順番でということでは成長すると思うのですが、複数の目といった形になってくると、あとは常勤でも適性とか考えますと、やはり長いお付き合いというか、頻度は少ないにしても長い期間のお付き合いというのが功を奏するというか、非常にこの制度の目的にかなったところでいけるかなというところがございます。歴代10年の中で振り返ってみますと、当然、非常勤のサポーターで10年間いるという人はいませんが、そこは今、担当職員でいる人も、当初はあんしんサポーターで常勤の枠で関わっていて、一回、人事異動で離れたのですが、また戻してという経緯がございますので、常勤の人数としては、要の担当職員とあんしんサポーターのうち1名は常勤を置きたいなと。責任者は兼務でいいので、そこを一緒にやっていただけるパート的なと申しますか、非常勤さんのサポーターさんが複数名いればキープはしていけるのかなという感じはしています。あまり少数精鋭ですと、かかる負担というか、例えば持っているケースがどんと未経験の常勤に引き渡されると、それはそれでまたご迷惑になってしまうかなと。複数で面談を担当していれば、担当ではないけれども何々さんの面談に行けますという状態をつくり出しておけば、継続的な支援はできていくのかなと考えております。 (坂田副委員長)ほかにご質問ございませんか。大丈夫ですか。 (村山委員)先ほど常勤と非常勤という話が出ましたけれども、私も非常勤で働いていて常勤を希望しているのですが、なかなか難しくて、当事者だからなのかなとか、ちょっと自分のことを責めたりしてしまうのですが、そういう常勤と非常勤の体制の違いというのはあるのでしょうか。 (B区)私どもは、実は社会福祉法人でありながらというのが正解かどうか分かりませんが、いわゆる障害者枠というのを選考の時点では設けていなくて、基準としては一緒でございます。常勤職員の中にも非常勤職員の中にも障害者手帳をお持ちで、それをオープンというか開示していいですよという方に説明して許諾を頂いていろいろな統計というか、法定雇用率に組み込んでいいかどうかとか、必要な配慮はこういうことでという、堂々と配慮をきちんと申し出て、事業所の職場環境としても配慮を行うということをやっています。私が今いるのは日中の施設なのですが、ほぼほぼ週5日でフルタイムに近い形で勤務している精神障害をお持ちの方なんかですと、ほかの会社で常勤だったけれども、いろいろなことがあって今は非常勤で働いていて、行く行くはそういった常勤職への登用とか、そういう内部登用の仕組みもあるものですから、そういったところにチャレンジしたいという意欲とか、制度としてはそういうのがあります。実際にそこは事業所に問い合わせなければいけませんが、私の知る限りでは、障害をお持ちだから常勤の登用が難しいというのはイコールではないという感じはしています。実際的に、特に精神の方の場合と言っていいかもしれませんが、やはりご本人の障害との絡みでそこまでの負荷はかけられないとかかけたくない、でも、安定して働き続けたい、じゃあ必要な配慮というところも職場に分かっていただいて、働き続けたいからあえて常勤を望まないという方もいますし、ステップアップというか、それこそ国家資格を取られてとか、精神保健福祉士とか、この前も社会福祉士に受かりましたなんていう方がいらっしゃいましたけれども、すごいですよねと。そういった方の面談で聞くと、行く行くはいろいろなことが安定してきたり、自分がそういう気持ちになったときに登用試験のチャレンジを考えていますというようなお声も聞いたりして、私としては心強いと考えています。お答えになっているか分かりませんが、以上でございます。 (村山委員)時間外で働いている人もいると言っていましたけれども、それもありなのですか。常勤の方でも非常勤の方でも時間外があると。 (B区)はい。そうですね。あとは、基本的には8時半〜5時半という設定がありますが、例えば夜の6時から面談があると、例えば終了見込みが夜7時ですという場合にはあらかじめシフト調整をして、8時半に出勤するのではなくて、その分だけ遅く出勤して1日8時間というシフト調整もできますし、月間変形労働制を取っておりますので、その日はあらかじめ予定があってどうしても朝からとか、昼もあって夕方もある。じゃあ、この日の定時は10時間。その代わりほかの日で6時間とか、あらかじめきちんとその人ができる形で、無理くりこうしなさいああしなさいということではなくて、こういったことがあるからどうだろうかというご相談の上でシフト調整をしていただいてご対応いただくといったこともございます。 (村山委員)では、コミュニケーションがうまくいっているんですね。ありがとうございました。 (坂田副委員長)あとはよろしいでしょうか。では、委員長。 (麦倉委員長)ありがとうございました。それではここでちょうどお時間となりましたので、B区様の支援室のヒアリングを終了します。どうもありがとうございました。長時間になりますので、これから5分間の休憩に入ります。3時20分前ぐらいにまたお集まりください。よろしくお願いいたします。 (休憩) (麦倉委員長)それでは後半を再開したいと思います。よろしくお願いいたします。最後はC区の後見的支援室から資料3−3の事業計画書及び自己点検シートの内容に基づき、まず初めに運営状況の説明を3分程度でお願いいたします。その後、ヒアリングに入ります。 (C区)改めまして、C区の責任者です。では、先ほどあった3分のご説明につきましては、担当職員からさせていただきます。 (C区)担当職員です。よろしくお願いいたします。まず(1)身近な地域での登録者さんの見守り体制の構築というところでは、今年の目標にも挙げているように、登録者の増加に対応し、定期的な訪問や面談を円滑に行うという内容になっておりますが、当支援室では3職種、マネジャーと担当職員と担当サポーターの3人が、振り返り面談と計画提示の際の面談は必ず一緒に行うことにしておりますので、今はその形で粛々と進めております。  (2)登録者さんの意思に基づく生活の実現ということでは、後見的支援計画書の更新・新規の作成が滞りなく行えているということと、支援室と関係機関の情報共有が適切に実施されているということで、こちらも先ほどお話ししたような内容で進めております。特に8050世帯の課題が多くなっていますので、関係機関との情報共有が非常に多くなっております。この部分に関しては、マネジャーが中心となって関係機関とのやり取りや情報共有をさせていただいております。  (5)制度の周知というところでは、支援室の紹介ですとか、昨日も地域ケアプラザの社会福祉士さんの連絡会に参加してまいりまして、制度の周知や意見交換もしております。都度都度の場面に応じて行っているような形です。  (6)あんしんキーパーさんの開拓及び活動定着というところでは、7月に広報誌を発行いたしました。そこにあんしんキーパーさんの活動内容なども書かせていただいていますので、そういったものを手渡ししながらお話しして、キーパーさんの活動をご紹介させていただいております。ざっとしたところではそのような形です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは、これからヒアリングに入ります。C区のヒアリングは品川委員にお願いいたします。 (品川委員)品川と申します。私も突然振られて、ちゃんとうまくいくかどうか分かりませんが、このとおりにということなのでやらせていただきます。  まず、@番目の意思表出支援と意思決定支援をどのように進めていますかというところではいかがですか。 (C区)意思表出支援と意思決定支援ですが、それぞれの皆さんの障害特性に基づいて行っております。例えば自閉症スペクトラムがおありの方に対しては、時間や見通しをきちんと提示するようにして面談を行っております。例えば今日は何時から何時までというのを口頭だけでなく紙に、今日は3時から3時45分までですとか、16時までですというふうに書いております。中には長時間対応できる方もいらっしゃいますが、あまり集中力が持たないという方は30分に区切って、あと15分ありますが大丈夫ですかとお声かけをさせていただいて、マルかバツかで大丈夫ということであればあと15分、もうしんどいなということであればお話をまとめるような形で、ご本人の状態を見ながら行っております。あと、場面緘黙の方もいらっしゃったりしますので、そういった場合もイエス・ノーの答えやすい内容で、しかもうなずくとか首を振る、あと、アンケート方式にして時間をかけてお答えいただけるようにしております。時間に追われるとか、質問に対して答えなきゃということが負荷にならないように、ゆっくりとした時間配分とお声がけと内容というふうにしております。  意思決定支援のところでは、つながり続けることをとても大事にしていますので、まずは定期的にお会いしてお話をお伺いする。その中で、いいことも悪いことも、本音をお話しできるような関係づくりに留意しております。基幹相談からもよく、本音を聞いてほしいと言われます。例えばグループホームに入居する話が進んでいる方が、グループホームは大丈夫です、僕、行きますというふうに、お母さんにはお話しされているけれども、本当はどう思っているのか聞いてみてと。お母さんのことを心配しているから行こうと思っているのか、本当に行きたいのか、複雑な思いがどこにあるのか。支援者というよりも私たちは伴走型支援で、一次的なことですとか、積極的な支援に関わるための課題解決に動いているわけではないので、基幹相談支援センターとか相談支援専門員さんとは違う立場でお話を伺うという強みがあるので、本音を聞かせてもらえる場面が非常に多いです。そこでご本人から、行ってもいいと思っているけどすごく怖いんだ、お母さんのことも心配だけどお母さんを置いていくことも心配なんだ、でも、お母さんに言うとやっぱり心配するから言えないという言葉を頂いたら、これを基幹相談支援センターの誰々さんに話してもいいですかと、必ず許可を頂いてからお伝えしています。実際、本音はそこだと。迷いや不安があることが分かれば、そこをフォローしながら支援ができるということで、意思決定支援は、支援サイドからぐいぐい引っ張っていくのではなく、ご本人の思いを大事にしていきたいということは、ちょっとチームワークが必要なのかなということでやり取りをさせていただいています。 (C区)補足で、責任者のレベルでは、平成24年度から当支援室の運営を行っているのですが、この後見的支援制度が始まって以来、現場単位では制度の中心軸である本人中心という原則が浸透してきているなと実感しています。また、国の意思決定支援ガイドラインですとか、基幹相談、計画相談というものが浸透してきて、いわゆる伴走型支援と、問題解決を担う解決型支援というものが、区域・市域に量的整備が図られることで、より後見的支援の目的や機能というものが鮮明になってきたなと思っております。地域には伴走型と、解決を担うような基幹相談というものが両輪でいることが、重層的な生活支援、意思決定支援の観点においても非常に重要で、先ほど担当職員が言いました本音はどうなの?ですとか、そういう部分を重ね合わせながら探っていくような体制づくりというのが、これからもっともっと大切なのかなと考えております。  ただ、課題ですけれども、意思決定支援について市全体の課題は、やはり社会資源の不足に尽きます。選択肢の少なさ、特にグループホーム等住まいのサービスに関しては、市外の事業所等を頼らなければならないという偏在がありますので、こういったところで身近な地域に住みたいという選択肢の少なさが、本人・家族・支援者の錯綜する思い、軋轢となって出てくるなと感じています。意思決定支援に関してはまだまだこれから、社会的資源の整備が図られることによってもっともっとよくなるのかなとも感じております。以上です。 (品川委員)ありがとうございます。それぞれの特性に合わせて具体的におっしゃってくださってとても分かりやすかったです。本音を聞いてほしいというのも、口で言うのは簡単ですが、どこまでが、最初に言ったのが本音なのか、まだまだなのかという点で本当に大変だと思いますが、時間をかけてチームワークでやっているということなので、いいのではないかと思います。  次にAで、本人と家族の意向が異なる場合、どのように対応していますかというところをお願いします。 (C区)すごく難しいところではあります。ご家族はこうしたい、でも、ご本人はこうしたいというところで、どうしても、今、責任者からも出たように、住まいというところでは、ご本人はやはりグループホームではなくてずっとおうちで暮らしていきたいわけですよね。でも、自立してほしいご家族の意向というのが強くあったり、あと、お金の管理というところでは、ご本人はもう任せてほしい、自分も一般就労したからお小遣い制ではなくてある程度のお金で、でも、ご家族にしてみたら、そういったまとまった額を持つということが何かトラブルの元とか事故の元になるのではないかと。そういったところで、私たちは双方と面談するので、ちょっと板挟みになってしまうこともあるのですが、ここはやはり私たちは絶対的なご本人の立場の応援団ということで、ご本人様の思いに軸足を置いております。なので、ご家族様はきっとこういうところが心配なんですよね、だからこういうことをおっしゃているんじゃないですかというように、あくまでも寄り添えるような持っていき方をしております。ご家族様も、例えば今ではなくて、見通しをつけてちょっとずつだとか、何年か後にはこうしていこうとか、ご本人はまだ駄目ではなくて、1年たったらもう一回話合いをしましょうねみたいに、双方が納得できるような形の橋渡し的なことはさせていただいていますが、そこはものすごく難しいところです。 (C区)責任者の立場で補足ですが、先ほど言ったように意思決定支援は、本人の意向が異なる背景においては、やはり社会資源の不足がまずあるということを、しっかり支援者間で押さえておくことが必要であると感じております。また、伴走型支援というのは、やはり問題解決を志向しないということがとても大切であるということ。それは一方で基幹、計画相談も含めて課題解決を担う支援があって、その中で安心して我々は本音を聞き出せるということがあるんだなというのは、この間、非常に実感しています。ご本人に対し支援者から、ご家族サイドから、グループホームに住んだほうがいいのではないかという問いかけによって、「嫌だ」等の意思が形成され、表出される。そこが本音レベルなのかどうなのか。でも、そこにはご家族や支援者間の困り感があったりとか錯綜した状況です。後見的支援の機能というのは、最終的な解決は何だか分からないけれども、まずはご本人がどう感じているかを的確に捉えて安心して話せるということが、本人の意思に寄り添い続けることそのものが価値であり、この後見的支援においては非常に重要だと実感しているところです。  ただ、一つ、現場においては登録者の増加が課題です。現在、登録者は143人います。やはり人数が多くなることによって、現場のマネジャーさんも担当職員もサポーターさんも、定期的訪問、面談、どうしようかなと。増えれば増えるほど訪問回数、ご本人との接点を減らしていったりする中で、後見的支援の現場の職員サイドで「きめ細やかに」という当初の理念がどうしたら実現できるのかというところは、これからも非常に課題になるかなと感じております。以上です。 (品川委員)ありがとうございました。いろいろと課題があるということだと思います。  では、次に行きます。Bで、支援室は区内の関係者及び区民それぞれにどのくらい認知されていると感じていますかというところでいかがですか。 (C区)区内の方々、関係者及び区民の方々ということで、関係者さん、関係機関については、C区障害者後見的支援室、あるよねという存在、あと、こういう活動をされていますよねというような認知度は高くなっていると思います。実際に関連機関からの新規のご相談やご依頼も上がってきているので、それは当事者さんご本人さんから、これに登録したいですというよりも多くの声が上がっているような形です。あと、区民の方にどうかなといったときに、C区民がC区障害者後見的支援室を知っているかというと、微妙だと思います。知っている人はすごく知っている。知らない人は全く知らない。ただ、何かどこかで聞いたことがあるぞというふうにばらつきがあると思います。このばらつきが、地域によって違ってきていると思います。というのは、後でもまたお話しすることになりますが、今、地域生活支援拠点連携というものをやっておりまして、その中で地域づくり会議というのを6機関でやっています。地域ケアプラザが9館あるのですが、その9館ある中で1館ずつというかモデル地区を置いて、そこを重点的に地域展開したり、障害理解講座を行ったり、民生委員さんに向けた周知や広報活動、あんしんキーパーさんのご紹介などをすると、そこの地区では非常にあるねと。まだそれがなされていないところは、知っている人は知っている、知らない人は知らないような形で、非常にばらつきがある、濃淡があるというのが現場での実情です。 (C区)平成24年度からC区障害者後見的支援室を始めて、時間の経過とともにC区障害者後見的支援室、後見的支援制度の認知は少しずつ進んでいるなということを感じています。ただ、やはり当初は、地域の一次相談支援機関の認知というのは、ここが複雑で多様な相談内容や重大な課題に直面している相談支援事業所ですので、連携や課題にちょっとずれがあったかなと感じていました。ただ、平成28年度から基幹相談支援センター、平成30年度から地域生活支援拠点整備というものが始まって、特に地域生活支援拠点の中での緊急予防対応という観点による地域相談支援体制の整備に視点が置かれ始め、これが明確化・重点化されたことによって、後見的支援制度の役割や位置づけが、一次相談支援機関には少し分かりやすくなり、役割や機能の分担が図られて浸透していることを感じているところです。 (品川委員)ありがとうございます。今聞いていて、私も地域ケアプラザにおりますので、確かに地域ケアプラザの職員でありながらも、聞いたことはあるけど、じゃあ説明してと言われても説明できないし、もしかしたら社福士だって細かくまでは説明できないかもしれないというのが現状だと思うのです。でも、先ほど地域づくり会議みたいな感じで一つ一つ丁寧に回っていけば分かってくる人が増え、そこからまた広がっていくというのがとても大事なのかなと思っています。1回や2回聞いても、私も本当にこの制度自体が難しいなと思っていて、とてもいいんだけれどもぱっと聞いて分かるものではないので、気長にやっていけたらなと感じます。  では、次に行きたいと思います。次はC番目、地域福祉保健計画の参画状況を教えてくださいということです。お願いします。 (C区)これは先ほどお話しした地域生活支援拠点連携の地域づくり会議という6機関ですね。C区、C区社協、生活支援センター、基幹相談支援センター、地域ケアプラザと私どもの後見的支援室で成り立っています。この地域ケアプラザさんが年ごとに替わっていくようなイメージであるのですが、牽引役で中心となっているある地域の地域ケアプラザさんが、地域福祉保健計画の中で共生というところをしっかりと目標で挙げていらっしゃる地域なのです。その中で、子どもさん、高齢者の方、障害のある方々ということで、ちゃんと言葉でこういうふうにしていきます、こういうことを目標として地域づくり、見守り体制を構築していきますということをお話しされている地域だったので、そこの地域ケアプラザさんを中心に行ってきています。今度はまた別の地域を考えていますが、10月に地域のお祭りをするところがあり、そこに参加させていただいて、私たちの地域づくり会議と区内の入所施設さん、通所施設さんと合同でブースを設けて、私たちの区内の障害支援ってこんな機関がありますとか、こういう活動をしていますということを、パネルを置いたり、パンフレットを置いたり、入所施設さんで作ってきたシフォンケーキとか食べ物を置いて販売しながら、物販でメーカーさんがつくったものを販売しながら交流を図りつつ、私たちはこういう活動をしていますということで広めていくような準備をしております。先週も下見に行って館長さんとお話をしてきましたが、非常に潜在的なニーズはあるということで、障害のある方々、特に表には出てきていないおうちの中に入っている方ですね。やはり8050の方も多いというお話もありましたし、精神疾患を持っている方も多く内在しているので、何かのきっかけになればというお話が上がってきたので、今はそういう活動を中心に動いております。 (C区)私のほうからは、C区の地域福祉保健計画の策定について、推進委員として参画しているところでございます。その場に参加し、地域の民生委員、自治会長さんから、目の前の地域課題でもういっぱいいっぱいなんだよというような声を聞くと、これ以上の協力を求めることに二の足を踏んでしまう状況ではあるのですが、それは私どもが地域福祉の全体的な課題というものをしっかりと課題として認識し、捉えておくことが大切だなと感じています。常々、地域住民と後見的支援とのつながりを考えながら委員会に参加しているのですが、なかなか容易なものではないということを感じているところです。ただ、やはり地域福祉保健計画の根本にある課題は、障害のある当事者の声を受け止める仕組みや機会というものが、そもそも区行政の中で位置づけがなく、整備されていないことが問題だと思っています。令和3年度にC区障害者団体連合会というものがあったのですが、担い手不足ということで解散となりました。これを契機に今、自立支援協議会ですとかC区社協さん、C区役所とこれを課題として提起していますが、相当な時間がかかるだろうなと考えております。  また、地福計画の参画において、私自身もまだまだ勉強不足の中で、私の声をどうやって地域の方に分かっていただけるかと考えたときに、まずはやはりそれぞれの皆さんが抱えている地域特性、事情、課題を知って、興味・関心を頂く切り口の設定が非常に重要だと考えています。C区には17連合の地区別計画があります。どの地域に幾つの福祉事業所があるのか、地域ごとの高齢化率はどうなっているのか、また、小中学校の個別支援級の設置数、C区は、市内第1の設置数であり、要配慮の子どもたちが非常に多い地域なので、そういったことの情報・知識を持ちながら、地域とのつながりや接点をどうやって感じていこうかというところを非常に考えております。私も20年近くこの立場で仕事をさせてもらって、地域支援というつながりづくりの活動が単発・散発的な取組にならないために、地域の皆さんと日常的なテーマということを常に軸に置きながら、行政、区社協、基幹相談支援センター、自支協等で連携しながら意識的に取組んでいくことが非常に重要だと感じているところです。以上です。 (品川委員)ありがとうございます。先ほどの最初の頃のお話で、お祭りなんかに参加してパネルを展示したりパンフレットを配ったりして交流していくというのは、お子さんから大人までいらっしゃるので、もっともっと身近に感じてもらうという意味ではとてもいいことだと思います。この地福計画というのは、地域の方にも言っているのですが、実際、どこまでやっていくかというのは本当に大変なことだと思います。私は地域ケアプラザにいるので地域ケアプラザの話になってしまいますが、高齢者はどんどん相談来るのですが、障害のある方は高齢者の陰に隠れてしまうと言ったら言い方は変ですが、もっといっぱいいらっしゃるし、困っている人だっているはずなのですが、なかなかそれが見えてこないというのが現実ではないかと感じるときがあるので、地域ケアプラザも、私も自分の地区でお祭りだったり研修だったり、そういうのでもっともっと連携していかなければいけないなと改めて思いました。  では、次に行きます。Dの地域とのつながりづくりをどのように行っていますかというところでお願いします。 (C区)昨日、地域ケアプラザの社会福祉士さんの連絡会に行ったときにすごく感じたのですが、障害支援というよりは、先ほど品川さんがおっしゃったように、やはり高齢の方々の支援というところでもいっぱいいっぱいであると。その中にも8050という問題がたくさんあって、内在したものを共有したいのだけど、まずは基幹に相談していいのかなと。基幹に言うのだったら最初からケースワーカーさんに言ったほうが早いのではないかとかいろいろ考えてしまって、初動というところではどう動いたらいいんでしょうねなんて話が出たときに、課題解決は、緊急性の高いものは基幹がすぐにその場で動いていくので、私たちをもっと使ってくださいと。私たちは電話を受けて、それは違いますとかそういうことはないので、まずはどんどん問合せなり、これはどうかなということで、もっともっと私たちは関わりたいんですというお話をしてきました。そういったところで、まずは地域とのつながりというのは、キーパーさんというのが私たちがつなげていくところではあるのですが、そこをC区全体でいくと大きいので、ブロックではないですが、地域の特性というのもあります。非常に熱心なところとそうでないところ、住んでいる方に外国人がとても多いエリアもあります。そういったところはちょっと展開が難しかったりするような背景もありますが、そこはたくさんの情報を持っている地域ケアプラザさんですとか、下にE番がありますが、区社協の方々と連携も取れていけたらいいなと思っています。今、連携が取れているのかといったら取り始めているというところで、がっつりがぶり寄りになっている状態ではないのが事実です。というのも、やはり包括支援センターの方々もすごく忙しくて、何かあったらねと。地域ケア会議もあるけどそこに呼ぶほどのものでもないしと、ちょっとストップされているところもあるのかなという印象があったのですが、ここはもう少し時間をかけながら先ほどの一館一館を巡っていくという形で、本当に長い時間を持ちながら行っていくことで地域のつながりを、一度つながったら壊れないというものをつくっていきたいです。ともかく何かばーんとイベントをやって終わりとか、やった感で終わってしまうのが残念なので、一度つながったら、この制度で言っているようにつながり続けること。伴走型というのも、他機関の方々と同じようにつながり続けるということで、あそこは実働がないから何もしてくれないよねではなくて、あそこがあるからここは潤滑剤になっているよねというような、そういう立ち位置でやっていきたいと思います。  あと、地域の方々については、この制度を知っている人をどんどん増やしていきたいというよりも、ご本人を知っている人を増やしていきたいなと、当支援室では考えています。なので、地域の顔見知りの方々をもうちょっと深くつなげていくとか、地域の顔見知りのちょっと気にかけてくれる方や、何かあったときに大丈夫?と声をかけてくれて、その方を知っている方を増やしていきたいと考えております。そういうところで地域のつながりというのを、何々地区のつながりというよりも、その中にいるその方々とつながっていくというふうに、ピンポイントになりつつ横につながっていく、手を取り合ってそれが広がっていくようなイメージなのですが、そういったことができればいいなと思って今、活動しております。 (品川委員)ありがとうございました。時間もありますので次に行きます。うまくいっているとは思いますが、区社協との関係づくりをどのようにしたらもっとより一層うまくいきますかというところでお願いします。 (C区)C区社協との関係について、どうしたらうまくいくかと設問があるんだけど、どう思う?と区社協の次長さんに聞きました。要はそういう関係になりました。それは、様々なきっかけや課題を通じて構築されてきたと考えています。先ほど話しましたが、令和3年度末にC区障害者団体連合会解散があり、行政、区社協さんにとっても集約された当事者団体との接点や、区域全体でやる地域住民との交流イベントがなくなってしまったこともあり、現在地域の当事者活動の再構築を一緒にチームとなって取り組んでいます。今年の3月にはようやく区単位での二十歳を祝う会を区社協さん主催で再開することができています。また、第4期障害者プラン中間振り返りということで、移動情報センターの評価について共有しました。移動情報センター、後見的支援制度はあんしん施策のなかでも重要な施策でもありますので、関係間同士での中間評価や課題について意見交換を行える関係というものをつくっております。また、地域福祉保健計画の地区別懇談会の障害当事者の参加や後見的支援室の参加について、助言を頂く関係になっております。また、地区社協を対象に発達障害理解講座というものを開催しています。市社協の障害当事者の講師の登録と、当事者講師と支援者講師の枠組みをつくって開催していますが、今後、個別支援級設置数が第1位の区であることを踏まえて、学校を巻き込みながら先生にも出てもらおうということでの講座検討を行っています。地域の障害児・者の全体課題と区社協が抱える全体課題の共有とともに、やはり区社協も忙しいですので、重点的に優先すべき取組を忌憚なく率直に言い合える関係というのがすごく大切だなと考えています。最近になって始めたというところですが、課題を聞き、いろいろなきっかけを捉えていくことが非常に大切だと改めて感じました。以上です。 (品川委員)ありがとうございます。言いたいことを言える関係という感じがしますね。いいことだと思います。では、その他のほうに行きます。スタッフ間の連携状況を教えてください。 (C区)連携状況ですが、私どものところは、マネジャーと担当職員、サポーターが3人です。週5のサポーターさんが1人で、週3のサポーターさんが2人です。そこで今、143名の登録者さんがいらっしゃいますが、継続相談といって登録前の方、親御さんは登録したい、でも、本人はよく分からないという方は、本人の思いを大事にしているので、継続相談という形で時間を取りながら、まずはこの支援室に慣れてもらおうということで面談をやって、ご本人の気持ちが固まったら登録ということをしています。なので、実質150名ほどいらっしゃるのですが、それをスタッフ間の縦割りの中でやっていくと回っていきませんので、お互いのやっていることや動きをちゃんと掌握できるように、朝礼とか夕礼、定例会議、緊急ミーティングなど、ともかくお互い顔を合わせてきちんと話し合い、情報を共有するという場面を多く取っているのが現状です。 (品川委員)ありがとうございました。では、次に行きます。支援室の体制づくりのために工夫していることはありますか。 (C区)体制づくりのところで先ほども申し上げましたが、縦割りだけでなく、私は担当職員ですが、サポーターでもあります。サポーターさんで長くやっている方は、担当職員のフォローを買って出てくれている方もいらっしゃいますので、そこは支援室全体で一つのチームということで、今年度の重点目標で、支援室全体のチーム力を高めるために、マネジャー、担当職員、サポーターの相互理解に努め、見守り体制を構築、強化するというのを挙げています。これを日々の多忙な業務の中で行っているというのが、ここに一歩一歩つながると思ってやっております。 (品川委員)ありがとうございました。チーム力を高めるということですね。では、制度運営に当たって困っていることはありますか。 (C区)いっぱいあるのですが。声が小さくなってしまうのですが。 (品川委員)いっぱいあるかもしれませんが、ある程度まとめて。 (C区)一つ言うなら、担当職員が何もかもというのは過重な負担があるかなというところです。というのは、担当職員の動きによって、その区の地域展開ですとか、キーパーさんの内容、質と言ったらおかしいですが、キーパーさんの動きというのが決まってきてしまう。ある程度ですね。全部、100%とは言いませんが、担当職員がそこを担う、制度の広報、周知、地域づくりというところが一番の役目になっていますので、そこは私のセンスでいいんですかとか、私のやり方でいいんでしょうかというように、非常に迷いがあります。そこは責任者にも相談しながらやってはいるのですが、一人でやるにはやはり、突っ走っていたら違うよと言ってくれる面々だからまだいいのですが、ここをちゃんとやらないと独りよがりになったりしてしまうところが出てくるかなと。担当職員が制度について困っているところといったらそこです。取りあえず1個です。 (C区)私のほうからは、C区はマネジャーさんが7人交代しています。そういった部分では非常に課題があり、私どもが至らなかったと認識しています。今現在は、こういった失敗を重ねてきた区であるという認識の下、市マネジャーのお力をかりたり、チーム形成に取り組みながら、非常に良好なチームをつくることができていると思っています。ただ、この2つの法人体制の中で10年以上取り組んでいるところで感じることは、人と人とで構成するチームなので、多少のずれとか不満が発生するのは当たり前だと思っているのですが、組織の根本の部分の勤務体制ですとか勤務時間、指揮命令系統の縦割りの権限含めてこういったところを前提とするため、チームの始まりから形成維持、課題対応に関する労力・コストというのは、通常のチームよりはかかるなということは非常に感じているところです。今、担当職員からの悲鳴を聞いていただいたと思いますが、何かと言えば、やはりチームのマネジメントを担っていただいているというところだと思っています。私どもの法人では今、社会性、組織性、専門性という3つの軸を置きながら人材育成を行っていますが、このチーム運営においては、特に社会性、組織性といわれているマネジメントを担う職員が現場にいないとなかなか回らないなと非常に思っているところです。また、異なる法人同士の円滑な事業管理、職場づくりというのは、今後の双方の職員の定年問題とか新たに考えることになるなと考えています。特に143人の登録者の引継ぎ等の課題・対応というのが大きな課題で、今後あんしんマネジャーさんの定年課題については、大きな課題になるかなと思っています。運営法人の職員であれば、再雇用での対応等先々を見据えながら後任者を配置してという対応はできていくのかなと思っております。2つの法人によるチームづくりは、ガイドラインの策定ですとか、運営の手引きだとか、いろいろ体制整備を図っていただいて年々効果が出ていると感じていますが、やはり内向きだなと感じています。それはやはり、当初のあんしん施策の理念や目標、国・市全体で取り組んでいる地域生活支援拠点整備、障害がある方の地域生活の重層的な支援体制の構築、こういった様々な重要課題施策への対応を考えたときに、この横浜市独自の、また、こういう特殊な制度設計、人員体制で、こういった地域課題に取り組むことができるのか、持続的に発展的に対応できるのかといった疑問が非常に今あるところです。  あと、制度運営に当たって、検証委員会の皆さんの議事録を読んでいて、私どもも活発に議論していただいてありがたいなと、大変勉強になっております。ただ、現場からの課題として2つ挙げさせていただきます。1点目は登録者に関することです。登録人数、対象者については、より検証していただけると心強いと感じています。まず、登録者の人数ですが、基準の一つをサポーターの配置対応力に置いた制度設計となっていることが気がかりです。具体的には、サポーターさん常勤1人に対して40人登録といった一つの基準がありますが、委託料の上限もある中、登録人数の上限というものをどのように考えているのかということが課題となります。当支援室の登録者は現在143人ですが、現在のサポーターさんに欠員が出ておりますが、上限が近づいている状況となっております。こうした状況の中、現在、精神障害がある方や、20代、一般就労の方の相談が多くなっています。就労センターみたいな役割を求められる状況にもあるなかで、登録者の上限に関してどのように考えていったらいいのだろうかということは、現場で非常に思案しているところです。議事録を拝見させていただいて、これから周知先候補として教育機関ですとか、若者サポートセンターとかいろいろな声が上がっており、なるほど、私もそういう視点は大切だなと思いつつも、これは後見的支援だけの対応では負担が大きく、正直難しいかなと考えています。また、福祉サービスを利用して、計画相談が入っている方の登録人数は低調になっているのかなと考えております。それは役割が重なっているものなのか、まだちょっと分かりませんが、こういった部分について、地域の中でこの制度を本当に必要とする方について、後見的支援ニーズの整理・明確化とともに、現在の手挙げによる登録制度の在り方ということを検討してもいいのかなと考えています。  2つ目は、地域開拓、キーパーの課題です。浮貝委員の支援者キーパーへの懸念というのを拝読しました。私も現場の管理者として、支援者キーパーのスリム化は早急に方向性を出したほうがいいと感じました。退職・異動によって増減するなど、統計上の捉え方でも非常に混乱が生じるものだと思います。他区の地域キーパーさんを見ると、店舗型というのがあると聞いているので、連携事業所として事業所単位で、こういったところでの協力体制づくりという視点もあってもいいのかなと考えています。また、地域キーパーに関しては八木委員が、登録者を軸としたキーパーと、地域全体の啓発的意味合いを込めた理解者としてのキーパーという、点と面の考え方というのは、私は腑に落ちるものでした。いずれにしても地域開拓というのは、地域包括ケア、地域生活支援拠点、にも包括、そして地域福祉保健計画と連動する取組になりますので、後見的支援にとどまらない地域共生社会の構築という、より広い意識を伴った取組、そういった普及啓発活動ということも大切になるのかなと思っています。  私自身、いろいろと思案しながら来て、本当にこの制度は正直、委託はやめようかなと思ったこともあります。ただ、現場の実情に合わせて本当にみんな頑張っていただいて、制度の進展が図られて、制度や運営が改善されていることを実感しています。社会、地域、制度の変化が大きくなっている中で、この変化に合わせた制度・体制について、根本的な検証が必要になっているのかなということも感じています。それはやはり、伴走型、課題志向型の事業所、両輪体制の構築ということも、後見的支援制度においては大切だということと、この制度の維持・発展においては人材の確保・定着、後見的支援の公正的・中立的な、ここだけで人材を回すというのは、法人内でも非常に難しいということを感じています。推進法人・運営法人による両輪運営は、いいところも課題もありますが、やはり地域の一次相談支援機関との両輪関係を軸にした体制について検証していくこともまた必要だと考えております。事業責任者としてまだまだ勉強不足で知識不足のところもありますが、横浜市や検証委員会の皆さんには大変勉強に、参考にさせていただいておりますので、引き続きいろいろなご意見を頂ければと思っております。以上です。 (品川委員)ありがとうございました。すみません、時間が結構迫ってしまいましたが、一応H番まで終わりました。そのほかに追加の質問は皆さんありますでしょうか。どうぞ。 (麦倉委員長)麦倉です。今、もろもろ説明していただいた中で、ほかの法人さんもそうなのですが、すごく持ち出しが多いとか、登録者の限界が迫っているのではないかとか、運営を継続的に今後行っていく上で予算の問題というか、人員の問題として大丈夫なんだろうかと、すごく心配な点が聞こえてくるなと思っています。最後に説明していただいた登録形式は、今、手挙げ方式というご説明をいただいたわけですが、希望があればある程度は自由に登録できるという形になっています。ただ、これだとかなり限界があるので、何らかの支援制度を登録するかどうかというところの客観的な見極めというのが必要な段階に入っているというようなお考えなのでしょうか。 (C区)今、麦倉委員長がおっしゃったことも一つなのですが、単純にまず上限ということの考え方というところで、本当に必要な方というのは、声を上げる方、声を上げていただく方ということでよいのか。現場でもっとサポーターさんを増やしたいと思っても、先ほど言ったように予算の上限もございますので、その中で、より必要となる人たちというのはどんな方たちなんだろうというところは、現場サイドだけでなく、委員皆さんに客観的に見ていただいて、やはりみんなで考えていく必要があるのかなといった観点でお話をさせていただいた次第です。 (品川委員)ありがとうございました。ほかに質問はありますでしょうか。ないようでしたら麦倉委員長にお返しします。ありますか。どうぞ。 (坂田副委員長)今のC区の方もですが、この制度はあんしん施策でスタートしたんですよね。だから、予算の上限とか考えているのですか。 (事務局)予算の上限ですか。逆に予算自体のことで申し上げると、あんしん施策は在宅心身障害者手当を転換して施策として推進しているものです。その転換当時の在宅心身障害者手当の予算規模は18億でしたが、その金額よりは大きな金額で今、あんしん施策を行っている状況です。ただ、そこをどこまで伸ばすのかという問題は、逆に言うと今度は横浜市全体の中での話になってくると思いますので、野放図にという言い方も不適切ですが、伸ばし続けられるかというと、そこはやはり市の全体の予算の中での配分になると思うので、どこかで考え方を整理するとか、そういうことは必要になってくるかなと思います。 (坂田副委員長)先ほどB区の方かしら、指定管理費が下がっていると言っていましたよね。後見的支援室は指定管理でやっているのですか。 (事務局)後見的支援は業務委託です。指定管理ということであれば、私も実際の金額とかそこは分かりませんが、指定管理としての部分、後見的支援以外のところではないかと思います。 (坂田副委員長)でも、私たち登録者の家族として、それに上限がついたりとかいったら、やはりとても心配です。子供の数は減っても障害者は増えていますよね。だから、どんどん増えていくのではないかと思いますので、登録したい人はきちんと登録できるような体制をこれからも取っていただきたいなと思っています。 (事務局)障害の方に対する必要なサービスとか支援を行政として施策を打っていくということはそういうことだと思います。ただ、横浜市全体の財政の状況というものも考えなければならないということもあると思います。障害の関係の一般会計予算だけで申し上げても今年度は1400億を超えており、ずっと増加傾向にありますので、市の財政状況も、そこは考えながらやっていかないといけないかなというところです。 (坂田副委員長)他都市にはない良い制度だと。何年か、1年ぐらいですか、検討してつくった制度なので、やはりこのままずっと続けていただきたいと思います。 (事務局)そういう点では、坂田委員が言われていること自体と多分、すれ違ってはいないと思います。後見的支援制度をより持続的・継続的な形にするにはどうしていったらいいのかというところは、やはり人であったり物であったり資源という中に、一方の一つの要素としては財政的なお金というものもあると思うのです。そこは総合的に、やはりないものはないとか、例えば人的にも福祉人材は厳しいとかいろいろな要素があると思うので、そこはやはり全体として検証委員会の皆さんの意見も聞きながら考えていくという時期にそろそろ来ているかなと思います。 (坂田副委員長)ありがとうございます。 (品川委員)ありがとうございました。ほかの皆さんは何かご質問ありませんか。どうぞ。 (野村委員)野村です。報告どうもありがとうございました。H番の制度運営のところで少しお話に出たことですが、2つの法人が関係しているということで、勤務体制が違う部分などが課題にあるというお話があったように伺いました。これというのは、もう少し具体的に言うとどういう話なのか伺えればと。一方が残業を強いられるみたいな話になってくるのか、休む人がいて困ってしまうみたいな話、どちらも考えられると思うのですが、そういった部分と、実際に内部でそういった部分で人員が辞めてしまうとか、そういうことがおありなのかというところを可能な範囲で伺えればと。 (C区)勤務体制等実務上の違いが大きな争点になることはまずないだろうなと感じていますが、やはり非常に独特なチーム運営ですよね。それぞれの法人の働き方の違い、就業時間が7時間45分と8時間・週40時間や根本的な組織体制、労務管理の違いがあることを前提としつつ、そこを理解しながら進めていますが、どういう形でどんな問題に発展し、対応していくのかは、運営法人側の責任者と、推進法人の責任者同士の緊密なコミュニケーションが重要だと思っています。しかしながら責任者が常に現場に身を置いている状況でもなく、日常の労務管理、人と人との関係の管理はできませんので、問題の特定や対応等に時間がかかります。さらに異なる法人同士での働き方等価値観、ルールにズレが生じることが、現場の円滑なチーム運営上、直接的な要因ではないにしろ、遠因的には影響しているんだろうと感じています。例に出しましたが、定年問題につきましても、現担当職員は再雇用対応で配置しています。やはりベテランの活用は重要だと思っています。後見的支援も含めて障害福祉の経験のある人材が今現在、枯渇している状況の中で、職員の配置、後見的支援でも日中活動でもいろいろな形でこの定年問題、いつまで働くのか、体力的な問題もあると思いますが、やはりこの後見的支援のヘッドワーク、ある意味、知識労働みたいな部分で生かしていただく、生かしていく観点というのは、労務の視点として非常に重要だなと。これをこれからどのように2つの法人で乗り越えていけるのかいけないのかというところも含めて課題なのかなと感じたところです。 (品川委員)ありがとうございました。ほかの方で何かご質問はどうですか。ありませんか。大丈夫ですか。では、麦倉委員長、お返しします。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは一旦、ここでお時間になりましたので、C区様の後見的支援室のヒアリングを終了いたします。どうもありがとうございました。 (4)各区障害者後見的支援室の取組状況、全市的な課題について (麦倉委員長)大変充実した内容を聞かせていただきましたので、予定としてあと5分ぐらいということになってしまいますが、議題4ということで、各区の後見的支援室の取組状況を今お伺いしたところで、議題2、議題3から見えてきた各区の取組状況と全市的な課題について、全体的な議論を短い時間ではありますがさせていただければと思います。何なりとお気づきの点があったらお知らせください。いかがでしょうか。最後のC区の後見的支援室のヒアリングの中で気になった点として、障害当事者の声を聞く機会がないということを繰り返し言われていて、障害者団体の解散ということもあって、ほかの区からそういう状況というのを聞くこともあると。それは代表の方が高齢になったりということもあったりするようなのですが、村山委員からこうした部分に関して、こういう仕組みがあったらもっと当事者の方の声が届くのではないかというようなご意見があればぜひお伺いしたいと思いますが、いかがでしょう。 (村山委員)先ほどの担当職員のやり方でいいのか不安になるとおっしゃっていまして、私もすごくそういう気持ちがあります。でも、仕事って本当に一人でやっているわけではないということに気づいて、帰りの会でみんなで共有する時間がない日ももちろんありますが、その時間はいつもすごく大事にしています。なので、共有することを大事にする仕事場であってほしいなと、自分なりに思っております。こんな感じでいいですか。すみません。 (麦倉委員長)ありがとうございます。ほかには。本当にお話しいただいた内容が多岐にわたっておりましたので、いろいろお伺いしたいところではあるのですが、何かご質問や確認しておきたい点はございますでしょうか。区社協との関係というところで、どうすればもっとうまくいくと思いますかという問いかけが、うまくいっていないという前提でもしかしたら伝わってしまったのかもしれないなと思うのですが、そうではないというところで、もし八木委員から何かありましたらぜひお願いいたします。 (八木委員)区社協から離れているのでなかなか話しづらいですが、区社協として後見的支援室との関わりというのももちろんありますし、運営している法人、地域活動ホームとの関わり、自立支援協議会での関わりもあります。区毎に状況があると思いますが、地福計画の中の障害分野の取組など、区内の事業ごとの関わりを通じた顔の見える関係はあると思います。先ほどのB区みたいに、個別の事業で対象の方と登録者の方をおつなぎするとか、あんしんキーパーのご紹介というのを区社協ボランティアセンターや地域ケアプラザでのボランティア相談などの日々の業務の中での関わりがどれぐらいあるのかというところは、濃淡はまだあったりすると思います。あと、商店街のお話もちょっとありましたけれども、地域の中で理解者を増やしていくときに、区社協と後見的支援室だけではない障害理解という部分での関わりというところでのつながりのつくり方というのは、各区によって状況も違うので様々かなと思いました。その辺をどう連携しながらアプローチしていくのかと思って聞いていました。何を言ったらいいのかよく分からなくなりましたが、引き続き関係を深めていただきたいと思いました。 (麦倉委員長)難しい投げかけをしてしまいましてすみません。ありがとうございます。ちょうど時間となりました。3法人さんから話を聞く中で、伴走型支援の役割とか大切さというものがだんだん浸透してきているということで、それに伴って何をこの制度独自の課題として共有していくべきなのかというところももっと検証していく必要があるなと思った次第です。重ねてお礼を申し上げます。ありがとうございました。  それでは、議論としては終了ですので、事務局に進行をお返しいたします。 その他 (事務局)本日は皆様、活発なご議論ありがとうございました。ヒアリングは初めてだったのですが、想像していたより委員の皆様とやり取りができましたし、運営法人の皆様が今の現状を率直にお話しいただけたなと感じております。これが18区続いていきますが、今ある課題を集約しながら、課長も申し上げましたが、この制度が持続していくためにはどうしたらいいのかを次の段階で考えていかなければいけないなと本市としては考えております。そのためのステップとしてのヒアリングの場を検証委員会で持たせていただけたらなと思っております。皆様、また次回、同様に別の3区のヒアリングがございますので、3区をヒアリングするのは大変かもしれませんが、ご協力いただければと思います。よろしくお願いいたします。  次回は2月7日金曜日、今度は午前中の開催になります。9時〜12時で、今のところ市役所の会議室を予定しております。また近くなりましたらご案内差し上げます。  以上をもちまして本日の会議は終了とさせていただきます。長時間ありがとうございました。 資  料 ・資料1:横浜市障害者後見的支援制度検証委員会について      別紙1 ヒアリングシート ・資料2:横浜市障害者後見的支援制度の現況について(令和6年6月末時点) ・資料3:運営法人事業計画書兼自己点検シート(年度当初まで)