6頁 第2章 第一次読書計画の振り返り 第一次読書計画では、4つの重点項目を定め、項目ごとに目標と成果指標を設定し、読書活動推進の取組を進めました。 本章では各項目における取組を振り返り、成果と課題、今後の方向性を示します。 1 重点項目1 子どもの発達段階に応じた読書活動の推進生涯にわたって読書に親しみ、読書を楽しむ習慣を形成するためには、子どもの発 達段階に応じた読書活動推進の取組が行われることが重要です。 第一次読書計画では、「横浜市子ども読書活動推進計画(第二次)」(平成23年3月策定)を引き継ぎ、「乳幼児期からの取組(家庭・幼稚園・保育所)」「学校における取組(小・中学校、高等学校、特別支援学校)」を進めました。 「横浜市子ども読書活動推進計画(第二次)」とは、「子どもの読書活動の推進に関する法律」に基づき、横浜市における今後の子どもの読書活動の推進に関する施策の方向性と取組を示す計画。 平成18年3月に第一次計画が策定され、平成23年3月に第二次計画が策定された。 (1) 成果指標の達成状況と課題、今後の方向性 ◎成果指標(1日のうち読書を「まったく、またはほとんどしていない」と回答した小中学生の割合)の推移 平成30年度末の目標値は28.0%としていましたが、実際の推移は以下のとおりです。 平成24年度末は31.4% 平成25年度末は31.7% 平成26年度末は34.1% 平成27年度末は34.4% 平成28年度末は34.3% 平成29年度末は35.8% 平成30年度末は37.0% 【参考】小中学校1校あたりの学校図書館年間平均貸出冊数の推移は以下のとおりです。 平成24年度は4,056冊 平成25年度は4,832冊 平成26年度は6,433冊 平成27年度は5,753冊 平成28年度は6,354冊 平成29年度は7,239冊 平成30年度は7,565冊 7頁 <達成状況> 市立学校に通う小中学生の毎日の不読率(1日のうち読書をまったく、またはほとんどしていない子どもの割合)は、平成24年度の31.4%から、平成30年度の37.0%と増加し、目標を達成できませんでした。 不読率が改善しない背景には、児童生徒が塾や放課後児童クラブ等で過ごす時間が増加するなど生活が多様化していることや、 スマートフォン等の普及による操作時間の増加により、読書をする時間が減っていることが挙げられます。 一方で「子どもの読書習慣の定着」については、小中学生にとって最も身近な読書施設である学校図書館の利用が、貸出冊数、来館者数ともに、学校司書の配置が開始される前の平成24年度に比べ大きく増加しています (貸出冊数(全体平均):24年度4,056冊、30年度7,565冊)。 さらに「学校図書館へ行くことが好き」と回答する児童生徒も、すべての学年で毎年増加しています。 これは、学校司書が全校に配置されたことにより、学校図書館の環境整備が進み利用しやすくなったこと、学習の中で学校図書館を活用する機会が増えたこと、本の展示やスタンプラリーなどにより学校図書館を訪れるきっかけを増やすなど、 児童生徒の読書意欲に働きかける取組が各校で進められたことによる成果と言えます。 また、平成22年以降、横浜市の読書活動推進の取組が「子供の読書活動優秀実践校・図書館・団体(個人)」として、文部科学大臣より表彰されています。 平成26年以降は毎年受賞しており、受賞者は9校3館2団体にのぼります。(14、35、36 ページ参照。) ※写真は本を探しやすいよう見出しを入れた棚の様子です。 「(横浜市)放課後児童クラブ」とは、主に就労等で昼間保護者が不在の子どもたちが、安全で豊かな放課後を過ごすための居場所。 <課題> すべての学校で学習指導要領に基づき、学校図書館の活用等を推進しています。 学校司書の全校配置が完了し、授業改善や読書活動推進の両面にわたり学校図書館の機能をより強化させていく、いわば学校図書館運営の質的向上が求められています。 司書教諭や学校図書館担当教諭と学校司書の連携を密にし、学校図書館を活用した授業づくりや、読書習慣の定着を目的とした取組を通じて、学校図書館を児童生徒にとって、より親しみやすい場所にするよう努めていく必要があります。 図書館は学校向け貸出等を通じて、市立学校を支援しています。 私立等の学校に対しては、今後、関係を構築し、連携を図る必要があります。 「学校向け貸出」とは、横浜市立学校教職員を対象に、1度に40冊まで、30日間、図書の貸出を行う横浜市立図書館のサービス。 8頁 <今後の方向性> 第一次読書計画期間中の各種調査では、子どもたちの生活習慣の多様化、スマートフォン等の普及による操作時間の増加など、児童生徒が読書をする時間が減少傾向にあることが示されました。 子どもたちの情報活用能力を伸ばすうえでICT(情報通信技術)の活用は欠かせないものであり、また、障害のある子どもたちにとって、ICTの普及は読書や情報へのアクセスの助けになるものです。 「第3期教育振興基本計画」においても、「新時代の到来を見据えた次世代の教育の推進」は特に重視するテーマとして掲げられています。 このような子どもたちを取り巻く社会情勢の変化のなかで、より多くの子どもたちが主体的に学び、生きる力として読書力を身につけられるよう、情報活用能力育成と読書活動推進との両面にわたる取組を推進します。 また、子どもたちが自発的に読書習慣を身につけられるよう、最も身近な読書施設である学校図書館へ親しみを持たせ、その機能を活用する取組を推進する必要があります。 このため、学校図書館の利活用の状況を反映した成果指標を設定します。 また、1日のうち読書を「している」と回答した小中学生の割合を指標とし、より多くの子どもが読書に親しめるように取り組みます。 図書館は引き続き、学校向け貸出等を通じて、市立学校を支援します。 私立等の学校に対しては、市立図書館のグループ貸出など資料提供を通じた支援のほか、本市の読書活動推進イベントや市立学校の読書活動推進の取組について、情報提供を行うなど市として今後、関係を構築し、連携を図る必要があります。 「グループ貸出」とは、横浜市内で読書に関する活動を行う会員5人以上のグループを対象に、1度に30冊まで、30日間、図書の貸出を行う横浜市立図書館のサービス。 9頁 (2) 取組の振り返りと成果・課題 ア乳幼児期からの取組 乳幼児期から学齢期の子どもにとっては、最も身近な存在である保護者や、保育者等と共に読書の楽しさを分かち合い、読書に親しむことが有効です。 子どもが日々の生活の中で読書を身近に感じられるよう、家庭での取組に加え、幼稚園・保育所、地区センター、地域子育て支援拠点など市民の身近な施設での取組も進めました。 「地区センター」とは、地域住民が、自らの生活環境の向上のために自主的に活動し、及びスポーツ、レクリエーション、クラブ活動等を通じて相互の交流を深める場。 「地域子育て支援拠点」とは、就学前の子どもとその保護者が遊び、交流するスペースの提供、子育て相談、子育て情報の提供などを行う子育て支援の拠点施設。 (ア) 家庭における読書活動の推進 <振り返り> 保護者向けの読み聞かせ等の講座、親子で参加できるおはなし会など本に親しむことの大切さや意義を広く伝える取組を実施しました。 区役所は、絵本についての講演会や地域の団体・施設が連携した絵本フェスティバルの開催、市民利用施設における絵本の巡回展示等を行いました。 図書館は、育児教室等の中で、保護者向けに絵本の選び方、読み聞かせ、わらべうた(子どもたちが遊びなど日常生活の中で、口伝えに歌い継いできた歌)等の講座を開催したほか、 乳幼児時健診等で絵本やわらべうたを紹介したリーフレットを配布しました。 区役所と図書館が共催した乳幼児健診でのおはなし会は、実施区が25年度の6区に対し、30年度は8区と拡大し、参加人数が増加しました。 (おはなし会回数(人数):25年度617回(16,555 人)、30年度616回(20,520 人)) 「おはなし会」とは、主に子どもたちを集めて本の読み聞かせなどをする集まりのこと。 図書館等の読書関連施設だけでなく、地域の文庫活動(地域の人々に本を読んでもらいたいと願い、市民自らが行う民間の図書館活動)で実施しているところもある。 10頁 <成果と課題> 保護者向けの講座や親子で参加できるおはなし会等は、地区センターや地域子育て支援拠点など市民利用施設でも広く行われています。 乳幼児期から親子で参加できる機会が拡大していることから、乳幼児健診時の読み聞かせ等について取組を拡充します。 写真は、ファーストブックの選び方講座 わらべうたと絵本の紹介(金沢図書館)の様子です。 今後の方向性 ・取組を継続 ・乳幼児期の読書活動推進の取組(拡充) 11頁 (イ) 幼稚園・保育所等における取組 <振り返り> 区役所と図書館が連携するなどし、幼稚園教諭、保育士、地域子育て支援拠点職員を対象とした読み聞かせ講座を開催したほか、 幼稚園・保育所の図書コーナーの図書購入の支援、幼稚園の保護者に向けた本の修理講座等も行いました。 図書館は、司書が保育所等に出向いて、子どもたちへ読み聞かせを行ったほか、団体貸出、グループ貸出を通じて、幼稚園・保育所等の読書環境の充実を支援しました。 「団体貸出」とは、図書館サービス及び読書の普及を図るとともに、地域の自主的な活動を支援することを目的に、構成員が30 名以上の地域の自治会、町内会や地域文庫等の社会教育団体などへ 1団体につき最多で1,000 冊、1年間、図書の貸出を行う横浜市立図書館のサービス。 <成果と課題> 読み聞かせの研修など、保育者に対する研修が取り組まれましたが、保育所 に比べ幼稚園への取組は少ない状況です。 幼児期に読書に親しむことは、その後の読書習慣の定着に有効なため、引き 続き幼稚園、保育所等と連携し読書活動を推進していく必要があります。 今後の方向性 取組を継続 イ学校における取組(小・中学校、高等学校、特別支援学校) 市立学校は、それぞれの学校の特性並びに児童生徒の発達段階に応じた「学校図書館教育指導計画」を作成し、学校司書等による学校図書館を中核とした児童生徒の読書活動の推進と、 司書教諭と学校司書が連携して学校図書館の情報活用を行う授業支援に努めました。 12頁 (ア) 小・中学校における取組 <振り返り> 平成28 年度に学校司書の全校配置を達成し、学校図書館を活用した授業支 援や読書活動を推進しました。 読書活動の充実の観点では、司書教諭・学校司書・ボランティア(*17)が連携し、学校図書館の環境整備が行われました。 小学校では、ボランティアによる読み聞かせや、始業前の時間を活用した「一斉読書活動」、読書に関するクイズなどの本に親しみを持たせる取組が推進されました。 中学校では、おすすめ本コーナーの設置やPOP コンテスト、書評合戦「ビブリオバトル(*18)」など児童生徒が互いに本を紹介し合う取組も推進しました。 また、図書館情報教育の初歩として、自分の求めている情報がどこにあるか探すための分類番号の解説や目次・索引の使い方のレクチャーをはじめ、様々な教科に合わせ参考資料を用意したり、情報の整理のしかたを説明したりするなどの支援を行いました。 普段の授業だけでなく、行事や特別活動に合わせた本を紹介するなどの取組も行われています。 学校長に向けたアンケートでは「学校図書館の環境整備が進んだ」「子どもたちの読書量が増加した」「教育活動に大きな効果がある」など、確かな手ごたえを感じていることが読み取れます。 教育委員会は、司書教諭及び学校司書への研修を行い、活動を支援しています(司書教諭年2回、学校司書年10回程度)。 また、学校図書館の蔵書管理システムの電算化は、平成27 年に全校で完了し、学校図書館教育推進校では蔵書の相互貸借も試験実施されました(平成28、29年度)。 さらに読書感想画(読書で得た印象や感動を絵画に表現したもの)の展示等において、図書館と学校が連携した取組も実施されています。 「ボランティア」とは、自主的、主体的に社会貢献活動を行う個人。 読書活動ボランティアとしては、学校や図書館、地域の施設等において読み聞かせや本の修理などの活動をする人が多く活躍している。 「ビブリオバトル」とは、発表者が面白いと思った本をプレゼンテーションし合い、一番読みたくなった本を参加者の多数決で決定する書評会。 ゲーム感覚で楽しみながら本に関心を持つことができ、読んでみたいと思える本に出会える機会が増えることなどが効果として挙げられる。 ※画像は、読書感想画 生麦中学校(鶴見区)生徒の作品(『キツネのパックス〜愛をさがして〜』(評論社)を読み作成したもの) 13頁 <成果と課題> より多くの子どもたちが読書に親しむことができるよう、司書教諭・学校司書・ボランティアが連携して行う読書活動の推進や、学校内の読書環境整備、学校図書館の利活用の促進が引き続き必要です。 文部科学省の調査研究によれば、子どもたちの読書のきっかけとして、友達からの本の紹介は有効であるとの指摘もあり、ビブリオバトルなどの児童生徒が本を紹介し合う取組を推進していくことも必要です。 また、横浜市では学校カリキュラムの中で学校図書館の機能を「学習センター」「情報センター」「読書センター」として位置付け、 「読書活動を充実して子供たちの豊かな学びをつくりだす」ことを目指しており、学校図書館教育と連動した授業改善の取組が求められます。 子どもたちにとって最も身近な読書施設として、子どもたちが読みたい本を手に取れるよう、学校図書館の蔵書を効果的に活用する取組についても検討します。 学校司書の全校配置が達成され、学校図書館の機能強化が求められる中で、司書教諭・学校司書のスキル向上が必要です。学校司書のニーズに合わせた研修を行うなど、スキルアップに取り組みます。 私立等の学校に対しては、イベント周知など関係構築に向けた働きかけを行う必要があります。 ※「図書委員おすすめの一冊」の展示、授業と連動して関連する本を紹介している展示、 「ワールドカップ」、「秋」など「季節やニュースに合わせた本」の展示の写真を掲載しています。 今後の方向性 ・取組を継続 ・司書教諭、学校司書等が連携した、読書活動の推進や学校図書館の活用による授業改善(新規) ・司書教諭及び学校司書の研修の充実(新規) ・私立等の学校との連携に向けた関係構築(新規) ・学校図書館同士の蔵書活用の検討、市立図書館蔵書の活用支援(新規) 14頁 コラム:子供の読書活動優秀実践校として文部科学大臣表彰を受賞 平成29年度以降毎年、横浜市の小中学校が「子供の読書活動優秀実践校」文部科学大臣よりコンスタントに表彰されています。 ◎平成29年度受賞校飯島中学校(栄区) 学校司書との授業連携 司書教諭、図書館担当教諭、学校司書が連携し、学校図書館を従来の静かな読書の場に加えて、アクティブな学びの場として活用を提案しました。 授業支援期間および終了後に、生徒の昼休み、放課後の自主的な学習が見受けられるようになりました。 ◎平成29年度受賞校西本郷中学校(栄区) 文化祭での作家パネル展 平成25 年から毎年、文化祭で神奈川近代文学館よりパネルを借り、作家展を行っています。 併せて、図書委員も趣向を凝らした展示を作成しています。 今年度は井上靖展のために、委員が作品を読みながら、カルタ形式の文豪クイズなどを作成しました。 ◎平成30年度受賞校駒岡小学校(鶴見区) 学校図書館を活用した調べ学習の写真を掲載しています。 司書教諭と学校司書の協働によって子どもの自主的な読書活動を促す環境づくりに取り組み、特に蔵書環境の整備、充実について顕著な成果をあげました。 また、授業における学校図書館の活用に学校をあげて取り組むことで、生徒の資料活用の頻度とその能力が高まりました。 ◎平成30年度受賞校川和中学校(都筑区) 教員ごとの企画による読み聞かせの写真を掲載しています。 学校司書が配置され、図書館の環境整備、本の選定配架の工夫等に取り組み、来館者数は約7.4 倍、貸出冊数は約4.4倍に増加しました(平成29年度前期と平成27年度の比較)。 また 、朝読書に向けての本の紹介や、授業に学校司書が参加してのオリエンテーション、ブックトーク、ビブリオバトル等の活動が日常的に行われました。 ◎平成31年度受賞校榎が丘小学校(青葉区) 全校で行ったペア読書の様子の写真を掲載しています。 朝会の校長先生の話に関連する本の特設コーナーを学校図書館に設けたり、「ファミリー読書シート」を配布して家族の読書記録をとるようにしたりして、読書活動が幅広く展開されています。 授業を行う教員と資料を提供する学校司書が連携を図り、学校図書館を利活用した授業実践も増えています。 平成30年度には、PTA広報紙が学校図書館を特集し、保護者や地域からも一層注目を集めています。 ◎平成31年度受賞校すすき野中学校(青葉区) 小学生への読み聞かせの様子の写真を掲載しています。 学校司書とボランティアが協働して、季節や時事に関する展示を工夫し、細部まで行き届いた学校図書館の環境整備を行っています。 学校司書が新聞記事をスクラップして、授業で活用できる工夫もしています。 近隣の小学校の図書委員が中学校の図書委員会の活動を体験したり、中学校の図書委員が小学校に読み聞かせの訪問をしたりする等、 読書活動を通じた小中交流の活動に特色があります。 15頁 (イ) 高等学校における取組 <振り返り> 市立高等学校では読書活動の一層の推進に向けて、学校図書館を活用した授業支援や読書活動を実施しました。 ビブリオバトルや古本市、委員会主導による作家講演会や読書会等を実施し、教員や生徒が互いに本を紹介し合う取組を推進しました。 推薦図書の展示や、附属中学校と連携しての企画事業、市立図書館からの依頼を受け、小学生を対象とした企画事業の協力者となるなどの取組も実施されています。 「読書会」とは、何人かのグループで、特定の図書、または特定のテーマに関する複数の図書を読み、感想を述べあい意見交換し合う会。 <成果と課題> 文部科学省の調査研究によれば、読書のきっかけとして、友達からの本の紹介は有効であるとの指摘もあり、ビブリオバトルなど互いに本を紹介し合う取組を推進していくことが必要です。 私立等の学校と連携を図るため、市として関係を構築していく必要があります。 今後の方向性 ・取組を継続 ・私立等の学校との連携に向けた関係構築(新規) 16頁 (ウ) 特別支援学校における取組 <振り返り> 学校司書を全校に配置し、学校図書館を活用した授業支援や読書活動を推進しました。 教育委員会は、司書教諭及び学校司書への研修を行い、活動を支援しています。 (司書教諭年2回、学校司書年10回程度)。 蔵書の充実の観点では、児童生徒の障害の程度や興味関心に合わせた資料の整備・提供を進めました。 保護者への図書の貸出や、専門性を生かしたセンター的機能として、小・中学校の個別支援学級等の児童生徒に対する蔵書の貸出等も行われています。 教職員に対する支援として、学校司書によるオリエンテーションや授業支援、情報発信も行いました。 盲特別支援学校における読書活動では、墨字図書・拡大写本(既に発行された図書を大きな文字に書き直し作成した本)等の収集、提供や、障害の程度に合わせた教材等の収集・整備も行いました。 ろう特別支援学校においては、朗読会(詩歌や文章等を読み上げ、鑑賞・批評する会)を実施したほか、インターネット環境を整備し、学習センター・情報センターとしての機能も充実させました。 <成果と課題> 特別支援学校においては、各学校の特性に応じ、幼児児童生徒一人ひとりの障害特性や発達段階に応じた読書環境の整備・充実を一層進めていくことが必要です。 さらに特別支援学校の専門性を生かしたセンター的機能を効果的に活用し、読書環境の整備に関する支援を充実していくことも必要です。 学校司書の全校配置が達成され、学校図書館の機能強化が求められている中で、司書教諭・学校司書のスキル向上が必要です。 学校司書のニーズに合わせた研修を行うなど、スキルアップに取り組みます。 今後の方向性 ・取組を継続 ・司書教諭及び学校司書の研修の充実(新規) ・障害特性や発達段階に応じた読書環境の整備(拡充) 17頁 2 重点項目2 成人の読書活動の推進と担い手の拡大 成人は、地域における自主的な読書活動の主体であるとともに、読書活動推進の担い手です。 より多くの人が主体として活動に親しみ、担い手として気軽に活動に参画できるよう、教育委員会、区役所、図書館は取組を進めました。 (1) 成果指標の達成状況と課題、今後の方向性 ◎読書活動の担い手の拡大を目標と定め、成果指標を、読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動者延べ人数(図書館と連携した事業))の推移とし、 平成30年度末の目標値は3,000人としていました。 実際の推移は以下のとおりです。 平成24年度は2,073人 平成25年度は2,427人 平成26年度は3,584人 平成27年度は3,929人 平成28年度は4,188人 平成29年度は4,039人 平成30年度は4,072人 達成状況 「読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動人数(図書館と連携した事業)」は、 平成24年度の2,073 人から順次拡大し、平成30 年度には4,072 人に達し、目標値を大幅に上回りました。 平成28年度以後、図書館開催の読み聞かせボランティア講座が、毎年度60 回程度と安定的に開催されたことにより、活動人数は4,000 人程度で推移しています。 (平成28年度:62回開催・1,126人参加、平成29年度:61回開催・1,085人参加、平成30年度:69回開催・1,003人参加)。 また、ボランティアの中には、自主的に地区センターなどの市民利用施設等で活動している方もあり、市民の身近な場所での読書活動の推進を担っています。 参考 読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動者延べ人数とボランティアによるおはなし会回数・参加者数の実績推移(図書館と連携した事業)のグラフが掲載されています。 活動延べ人数については、 平成24年度は2,073人 平成25年度は2,427人 平成26年度は3,584人 平成27年度は3,929人 平成28年度は4,188人 平成29年度は4,039人 平成30年度は4,072人 おはなし会の回数については、 平成24年度は993回 平成25年度は1,009回 平成26年度は1,122回 平成27年度は1,173回 平成28年度は1,232回 平成29年度は1,212回 平成30年度は1,253回 参加者数については、 平成25年度は21,326人 平成26年度は21,017人 平成27年度は23,993人 平成28年度は25,429人 平成29年度は23,847人 平成30年度は24,519人 18頁 <課題> 図書館によるおはなし会の実績(前ページの図)によると、ボランティア活動人数とともに実施回数・参加人数が、増加しました。 担い手数の維持は、読書活動の推進に不可欠です。 図書館と連携した事業以外では、地区センターなどの市民利用施設においても、担い手が活動していることが把握できています(下記表参照)。 読書活動の担い手の拡大に向けて、さらにボランティアの活動の場を広げていく必要があります。 読書活動の状況を図書館の利用から見ると、この5年間で図書館の来館者数や貸出冊数の推移はおおむね横ばいの状況です (来館者数 平成25 年度:768 万人 平成30 年度:743 万人、貸出冊数 平成25 年度:1,043 万冊 平成30 年度:1,047万冊)。 読書活動の拠点として、図書館をより多くの方にご利用いただけるよう取り組むことが必要です。 参考 市民利用施設における読み聞かせ・おはなし会ボランティア活動延べ人数(教育委員会調査)についての調査表が掲載されています。ここでは平成26年度と平成29年度の調査結果が記載されています。 地区センターの平成26年度の回答数は27件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は47人、平成29年度の回答数は37件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は45人 コミュニティハウスの平成26年度の回答数は31件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は26人、平成29年度の回答数は38件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は45人 市民図書室の平成26年度の回答数は12件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は35人、平成29年度の回答数は12件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は20人 社会教育コーナーの平成26年度の回答数は0件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は0人、平成29年度の回答数は1件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は58人 市立保育園の平成26年度の回答数は38件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は18人、平成29年度の回答数は43件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は20人 地域子育て支援拠点の平成26年度の回答数は6件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は42人、平成29年度の回答数は10件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は51人 青少年施設の平成26年度の回答数は0件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は0人、平成29年度の回答数は1件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は78人 地域ケアプラザの平成26年度の回答数は42件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は28人、平成29年度の回答数は49件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は35人 放課後キッズクラブの平成26年度の回答数は21件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は16人、平成29年度の回答数は29件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は16人 はまっ子ふれあいスクールの平成26年度の回答数は13件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は7人、平成29年度の回答数は13件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は7人 放課後児童クラブの平成26年度の回答数は6件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は9人、平成29年度の回答数は5件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は16人 <今後の方向性> 初心者向け講座により活動開始を後押しするとともに、スキルアップ講座などのレベル別講座や乳幼児向けなど対象別講座を充実させ、担い手一人ひとりの資質の向上を図ります。 また、ボランティア活動を行う場所や機会について、情報提供が必要です。 ボランティアの活動の場を図書館のみならず、地区センターなどの市民利用施設に拡大していくために、 成果指標は、図書館と連携した事業及び市民利用施設における「読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動者延べ人数」とします。 また、新たな成人の読書活動推進の指標として、より多くの方が図書館を利用し、読書に親しんでいただくことを目指し、「市立図書館の貸出冊数」を追加します。 19頁 (2) 取組の振り返りと成果・課題 ア読書の日、読書活動推進月間等を活用した読書活動の拡大 <振り返り> 本市は、読書の楽しさや読書活動を啓発するための全市的なイベントとして、平成26年度から毎年「横浜市読書活動推進ネットワークフォーラム」を開催し、 「ビブリオバトル」「まちライブラリー」などの参加者、活動の担い手ともに楽しめる取組を紹介しました。 区役所や図書館は、11 月の市民の読書活動推進月間や区民まつり、周年記念事業等を活用し、読書に親しむための普及啓発イベントを開催しました。 「まちライブラリー」とは、共用の棚をカフェ等に設置して、メッセージカードをつけた本を持ち寄り、その場で読んだり、借りたりしてメッセージを交換することにより交流できる取組。 <成果と課題> 「ビブリオバトル」「まちライブラリー」は、学校や地域で取組が推進され、広がりを見せています。 さらに多くの皆様に本を介したつながりを感じていただけるよう、横浜市読書活動推進ネットワークフォーラムを各区と連携開催することや会場規模等の拡充を図るなどイベントの充実・拡大を図っていく必要があります。 今後も地域のイベントや周年記念事業等を活用し、より多くの方にご利用いただけるよう様々な取組を実施することが必要です。 今後の方向性 ・取組を継続 ・横浜市読書活動推進ネットワークフォーラムの拡大(拡充) イ高齢者や障害のある方への読書活動支援 <振り返り> 区役所や図書館により、高齢者に向けた読み聞かせ等の活動に興味のある皆様を対象とした講座が開催されました。 受講者に活動場所となる施設を紹介する取組や、高齢者向けの読み聞かせに適した絵本・紙芝居等のブックリストを提供する取組も行われています。 図書館は、障害のある方へ、対面朗読、録音図書・点字資料の貸出、図書・雑誌の配送貸出等を行いました。 また、障害のある方との対話を通して、来場者が障害についての理解を深める企画事業を実施しました。 「対面朗読」とは、視覚などに障害を持つ人に対し、その要望に応じて資料を読むなどするサービス。 また、障害のある方との対話を通して、来場者が障害についての理解を深める企画事業を実施しました。 「録音図書」とは、文字で書かれた図書を、カセットテープによるアナログ形式、またはDAISY(デイジー。カセットに代わるデジタル録音図書の国際基準規格)等によるデジタル形式で録音した図書のこと。 「配送貸出」とは、心身に障害があり図書館への来館が困難な方に、貸出用の図書や雑誌を配送する横浜市立図書館のサービスのこと。 20頁 <成果と課題> 高齢者に向けた読み聞かせ、朗読、紙芝居等を行うボランティア講座等の参加者数は増加しています。 また、高齢者自身が行う朗読会やおはなし会も行われています。 (図書館における高齢者向けイベント開催回数(参加人数)/26 年度16 回(338 人)、30 年度53 回(885 人)) 図書館は、ニーズの高いこれらのイベントに引き続き取り組む必要があります。 また、障害の有無や年齢に関わらず、誰でも読書に親しめる環境づくりに向け、グループ貸出等を活用した支援とともに、ICTの活用や先進事例の情報収集に努める必要があります。 今後の方向性 取組を継続 ウ活動の担い手自身も楽しめる取組の推進 <振り返り> 区役所、図書館、地区センターなどの市民利用施設が連携し、「ビブリオバトル」など本を介して人と人とがつながる取組を実施しました。 「まちライブラリー」は、公共施設や地域の郵便局、店舗等に設置され広がっています。 <成果と課題> 「ビブリオバトル」「まちライブラリー」など担い手自身も楽しめる取組が地域で広がりを見せています。 交流し情報を共有することにより、連携イベントが開催され、活動エリアが広がるなど担い手の活動が発展した事例も見られます。 引き続きこうした取組を推進していくことが必要です。 今後の方向性 取組を継続 【コラム】第31 期横浜市社会教育委員会議の提言より まちライブラリーのような民間の団体や個人の間でみられる読書活動が「他者とのつながり」を構築する契機になっているとしたうえで、 こうした市民による「読書活動=地域づくり活動」をさらに推進するため、行政が先進的な取組を積極的に市民に紹介し、市民が気軽に参加できるような環境づくりを進めることが重要である、との指摘があります。 21頁 エ読書活動を支えるボランティアへの支援 <振り返り> 新たに読み聞かせボランティアの活動を始めようとする方を対象とした、初心者向け講座が全区で開催されました。 図書館は、日常的にボランティア活動に関する相談を受けるとともに、読書活動団体のパネル展や活動場所の情報提供、ボランティアメールマガジンの配信、 「読み聞かせボランティアハンドブック『本の世界を広げよう』」の配布により活動を支援しました。 写真は、「読み聞かせボランティアハンドブック」表紙です。 <成果と課題> ボランティアの中には、読み聞かせ等の技術を磨き、地域や学校で指導的役割を担う団体や市民もいます。 初心者向けに加え、知識や技術、活動内容に応じたスキルアップ等の講座を充実させることや、ボランティアの活動場所の情報提供の充実などによりボランティア活動をより発展させていく必要があります。 「読書活動団体」とは、読書するため、あるいは読書の内容を豊かにするために様々な活動を行う団体やグループ。 写真は、学校図書館・本の修理講座 初級編(磯子図書館)と高齢者と絵本を楽しもう 講演会&交流会(瀬谷図書館)の様子。 今後の方向性 ・取組を継続 ・活動場所の情報提供(新規) ・担い手拡大のための講座の充実(拡充) 22頁 3 重点項目3 読書活動の拠点の強化と連携 地域の読書活動を活性化させるためには、図書館及び地区センター、コミュニティハウスなどの読書関連施設が、それぞれに機能を発揮し、相互に連携することで市民の読書活動を支えることが必要です。 図書館は、レファレンス機能の強化、蔵書の充実等により「地域の情報拠点」としての機能強化を図るとともに、グループ貸出や専門的な情報、司書の専門性等を活かして他の読書関連施設の支援に努めました。 「コミュニティハウス」とは、身近な地域での生涯学習や地域活動の場として利用できるように、既存施設の一部を活用し、図書室やミーティングサロンなどを備えた施設。学校施設を活用したものも多い。 「読書関連施設」とは、本の貸出しを行ったり、その場で読書することができる施設。市立図書館だけでなく、図書コーナーのある地区センターやコミュニティハウス等各施設を指す。 「レファレンス」とは、図書館が行う利用者サービスの一つ。 利用者の調べものや資料の相談などに対し、必要とする資料・情報等の提供、関連機関の紹介、文献複写の取次ぎなど情報入手の支援を行う。 (1) 成果指標の達成状況と課題、今後の方向性 【成果指標の推移】 平成30年度末の目標値を合計24万冊としました。 平成24年度末は163,611冊 平成25年度末は155,972冊 平成26年度末は160,661冊 平成27年度末は166,064冊 平成28年度末は162,966冊 平成29年度末は154,690冊 平成30年度末は144,925冊 なお各年度の内訳は 平成24年度末の団体貸出は88,347冊、グループ貸出は31,721冊、学校向け貸出は43,543冊の合計163,611冊 平成25年度末の団体貸出は74,232冊、グループ貸出は34,146冊、学校向け貸出は47,594冊の合計155,972冊 平成26年度末の団体貸出は72,024冊、グループ貸出は38,795冊、学校向け貸出は49,842冊の合計160,661冊 平成27年度末の団体貸出は63,987冊、グループ貸出は43,278冊、学校向け貸出は58,799冊の合計166,064冊 平成28年度末の団体貸出は59,463冊、グループ貸出は46,734冊、学校向け貸出は56,769冊の合計162,966冊 平成29年度末の団体貸出は52,839冊、グループ貸出は50,648冊、学校向け貸出は51,203冊の合計154,690冊 平成30年度末の団体貸出は49,521冊、グループ貸出は49,768冊、学校向け貸出は45,636冊の合計144,925冊 23頁 <達成状況> 「図書館での団体貸出、グループ貸出、学校向け貸出の冊数」は、24年度末の約16万3千冊から、30年度末の約14万5千冊と、 目標値の24万冊を大きく下回る結果となり、成果指標を達成することはできませんでした。 団体貸出は、自治会・町内会や地域文庫などの団体に長期間貸出を行い、読書活動に活用してもらうための制度ですが、後継者不足による団体数の減少(平成25年度231 団体、平成30 年度214 団体)、 団体あたりの貸出冊数の減少(団体貸出冊数平均:平成25年度321 冊、平成30年度231 冊)により、利用が減少しました。 一方で、幼稚園・保育所の利用が増えており、乳幼児期の読書活動に団体貸出が役立てられています。 グループ貸出は、様々なボランティアグループ、施設等に利用が広がり、30年度末の貸出冊数は対24年度末比で約156%増となっています。 利用グループの半数は、読み聞かせボランティアであり、おはなし会等の活動にグループ貸出が役立てられています。 こうした中、団体の状況に応じて利用しやすい仕組みとするため、従来併用できなかった団体貸出とグループ貸出を併用できるように制度を見直しました。 学校向け貸出は、24年度末から27年度末までは増加しましたが、その後減少に転じています。 これまでは、授業で必要な本は図書館から借りられていましたが、昨今の学校図書館の整備により学校図書館の本が充実し、学校内で揃えられるようになったためと言えます。 <課題> 団体貸出については、団体の現状やニーズを踏まえて制度等の見直しを行うことが必要です。 グループ貸出については、定番の絵本などニーズの高い資料に対して、充分な対応ができないことがあり、蔵書の充実が必要です。 学校向け貸出については、教職員や学校司書が貸出・返却する際の交通手段が確保されておらず、図書館から離れた学校は利用しづらい面があること、 複数の学校から同時期に同テーマの図書へ利用が集中することがあり、対応が必要です。 24頁 <今後の方向性> 団体貸出は、今後5年間で制度等の見直し・改善を行います。 このため団体貸出は成果指標から外し、グループ貸出、学校向け貸出冊数は成果指標として継続します。 グループ貸出と学校向け貸出は、利用者の需要に応えるため、蔵書を充実していきます。 学校向け貸出については、引き続き司書教諭や学校司書との連携を進め、授業で必要な本を学校図書館で収集できるよう情報提供を行うとともに、 各教科の発展的な学習で必要とされる学校図書館ではカバーできない蔵書については、図書館からの貸出により学校を支援します。 また、学校向け貸出は、図書館から離れた地域の学校でも利用しやすいように、教職員による図書運搬方法を確保していきます。 さらに、子どもたちが必要な時に読みたい本を手に取れる環境づくりの構築に向け、学校図書館同士の相互利用が可能か検討します。 学校向け貸出を制度上利用できない、私立等の学校に対しては、グループ貸出を通じた資料提供を行います。 (2) 取組の振り返りと成果・課題 ア地域の情報拠点としての図書館機能の強化 <振り返り> 図書館は、市民の学習や課題解決支援として、レファレンスサービスや医療情報・ビジネス・法情報・子育て等の関連情報コーナーの充実に努め、研究者・専門家を講師とした講座を開催しました。 さらに、本市における司書職の人材育成の基本方針を示した「司書職人材育成計画」に基づき、レファレンスや児童サービス等の研修を行い、司書の能力向上に取り組みました。 そのほか、身近で便利な図書館サービスの充実に向けて、平成28年1月に港南台地区センターにおいて図書取次サービスを開始し、取次場所は10 か所になりました。 【コラム】図書取次サービスについて 既存の市民利用施設など図書館以外の場所を活用して、予約した本の受取や、本の返却ができるサービスです。 現在、行政サービスコーナー2か所(旭区二俣川駅、戸塚区東戸塚駅)、地区センター等では計8か所(港南区1か所、青葉区7か所)、合計10 か所で実施しています。 身近で便利な図書館サービスとして、利用数は年々増加しています。 図書取次サービスの利用実績の推移は 平成26年度の利用者数は188,519人で、平成30年度は223,959人です。 平成26年度の貸出冊数は300,122人で、平成30年度は364,107人です。 平成26年度の返却冊数は366,869人で、平成30年度は417,963人です。 25頁 【コラム】広域相互利用について 市立図書館は、平成29年3月から平成30年4月までに隣接5市(川崎市・鎌倉市・藤沢市・大和市、横須賀市)と図書館の相互利用を開始しました。 これにより、隣接5市の図書館で、横浜市民が直接本を借りることができるようになりました。 平成30年度までに、横浜市民が他市の図書館で借りた図書の冊数は、延べ約104万冊、登録者数は累計で2万人を超えました。 残る隣接市とは引き続き協議を行います。 【コラム】移動図書館事業について 移動図書館は本棚を取り付けた特別仕様の車で、約3,000 冊の図書を載せて市内を定期的に巡回しています。 市立図書館では、昭和45年から移動図書館事業を開始しています。 当時は横浜市に図書館は1館しかなく、市内全域へ図書館サービスを提供する第一歩として始まりました。 現在、横浜市には18の市立図書館がありますが、主に市立図書館から遠い地域を対象に、市内21 か所を巡回しています(平成30 年度時点)。 市民と協力して現地の運営を行う八景西ステーションの開設(平成21 年度)や、ビジネス支援としてみなとみらいへの巡回を開始(平成22年度)するなどしています。 また、平成29 年度には、要望の多い奈良地区へのステーションを新設するなど、効果的なサービスの実施を進めています。 <成果と課題> 地域に根差した情報の収集と、地域の情報拠点としての資料収集は図書館の根幹業務であるため、今後も継続していく必要があります。 中央図書館は、市民の課題解決をサポートするために、専門書等の幅広い資料の収集について一層、取り組む必要があります。 また、地域の読書活動の拠点としての役割を果たすため、施設や市民団体とのコーディネート力を持った司書の育成も必要です。 さらに、市民の利便性の向上を図るうえで、図書取次サービスや移動図書館は有効であるため、今後は事業の拡充に取り組む必要があります。 今後の方向性 ・取組を継続 ・中央図書館における専門書等の幅広い資料の収集(拡充) ・司書のコーディネート力向上に向けた研修の実施(新規) ・広域相互利用について、残る近隣市との締結に向けた協議の推進(新規) ・図書取次サービスや移動図書館事業の拡充(拡充) 26頁 イ地域のニーズに合わせた図書資料の充実 <振り返り> 図書館は、地域の課題やニーズに合わせ、蔵書の充実に努めました。 また、地域の読書関連施設に対して、図書館で使われなくなった図書の譲渡や図書購入のための情報提供、団体貸出・グループ貸出等を行いました。 障害がある方に対しては、対面朗読、録音図書・点字資料の貸出、図書・雑誌の配送貸出等も行いました。 教育委員会が平成29 年度に独自に行った市民利用施設調査によると、回答施設の80.9%が、図書コーナーがあると答え、 図書コーナー運営上の課題として、受け入れる本・廃棄する本の選び方、本の修理方法等を挙げる回答が多くみられました。 図書館では、寄贈本や寄附金を図書館の資料の充実のために活用しています。 個人、企業・団体から寄贈していただいた本のうち、毎年5万冊程度を受け入れています。 平成30 年度から開始した横浜サポーターズ寄附金「図書館を応援したい!」では、107 万6千円ものご寄附をいただき (令和元年6月末現在)、 この一部を活用して、横浜市立図書館18 館にある「初めて出会う絵本コーナー」の本を320冊購入することができました。 ここでいう「市民利用施設調査」とは、地区センター、コミュニティハウス、社会教育コーナー、地域子育て支援拠点、地域ケアプラザほかに対して、 図書コーナーや読書関連ボランティアなど市民利用施設の読書活動の実態を調査。 「横浜サポーターズ寄附金」とは、横浜市へのふるさと納税制度。 横浜市では「横浜サポーターズ寄附金」として、「横浜を応援したい」という気持ちを広く募っており、22 の事業・目的から活用先を選択することができる。 27頁 <成果と課題> 図書館は、誰もが利用しやすい読書環境づくりに向けて、地域ニーズに応じた資料を収集するとともに、障害の有無や年齢に関わらず利用しやすい資料の種類や提供方法を充実させることが必要です。 さらに、地域や読書関連施設の運営に関する課題を踏まえ、司書の専門性を活かして、選書に役立つ情報の提供やボランティア講座、図書コーナーづくりの支援を継続していくことが求められています。 今後の方向性 取組を継続 ウ地域情報の収集・学習支援・情報発信 <振り返り> 図書館では、区役所、学校、自治体・町内会、企業等に働きかけ、行政資料や地域で発行された郷土資料の収集に努めました。 周年事業に合わせて、地域の変遷を振り返る写真の収集等も行ったほか、地域の郷土史研究団体や大学・企業、研究者等と協力した講演会や講座を開催し、市民の地域情報に関する学習を支援しました。 <成果と課題> 地域の歴史等への市民の関心は高く、講演会や講座の開催は引き続き実施していく必要があります。 地域の郷土史研究団体や、地元の企業等との結びつきを強め、市民の学習意欲に応える必要があります。 今後の方向性 取組を継続 28頁 エ電子書籍など新たな情報への対応 「電子書籍」とは、電子的に処理・編集された出版物のこと。 データ形式や配布・販売方法、読むためのソフトや端末などについては様々な媒体がある。 <振り返り> 電子書籍サービス、他都市の動向の調査など電子書籍の図書館での導入に向けた検討を行いました。 また、図書館が所蔵する歴史資料・貴重資料のデジタル化を推進し、デジタルアーカイブの公開を進めました。 <成果と課題> 図書館における電子書籍の導入については、図書館向けに提供されているタイトル数が限られており、紙の図書で利用の多い新刊の小説や児童書が電子書籍であまり提供されていないこと、 また、利用期間が定められており図書館の蔵書にならないなどの課題があるため、他都市や業界の動向を注視しながら引き続き検討します。 このほか、音声とともに画像や写真が表示される電子メディア等が出版されています。 多くの皆様に読書を楽しんでいただけるよう、ICTを活用した取組も必要です。 中央図書館で所蔵する郷土資料のデジタル化は、累計12,000 件以上となりました。 ウェブページで公開しており、マスメディア等で利用されるなど、有効に活用されています。 時間的、地理的制約なく広く資料を利活用できるメリットがあるため、引き続き資料の公開に努める必要があります。 今後の方向性 ・取組を継続 ・ICTを活用した取組(新規) 29頁 オ関連施設との連携強化 <振り返り> 図書館は、地区センター、コミュニティハウスなどの読書関連施設との連携を強化するため、読書関連施設連絡会等に参加し、 区内施設との情報共有、ネットワークを構築するとともに、蔵書に関する相談への対応等を行いました。 また、各施設等での読書活動を推進するためのボランティア講座等も支援しました。 本を活かす人材の育成と連携をめざし、地区センターなど施設職員に向けた読書に関連する講座(図書コーナーの整備、本の修理、ビブリオバトルの指導等)も開催しました。 団体貸出とグループ貸出は、地域の読書関連施設での様々な読書活動を支えています。 学校に対しては、子どもの読書環境の整備のために、司書教諭や学校司書、学校図書館ボランティアを対象とした、図書館による講座の開催や個別相談への対応を行いました。 また、ボランティア向けのグループ貸出や、教職員向け貸出、セット貸出などの学校向け貸出も行いました。 平成29年度からは外国籍・外国につながる児童生徒の日本語能力向上の一助として、教科書掲載作品、日本の名作を中心に母語で書かれた図書を学校あてに貸し出しました。 実施校からは、「子どもが母語で読みながら楽しんでいる姿が見られた」「母語の図書は学校では購入しづらいので助かる」「図書館に中国語の本があることに驚き、 行ってみたいという子どももいる」などの感想をいただきました。 「外国籍・外国につながる児童生徒」とは、両親の両方又はどちらかが外国籍である等、本人の国籍を問わず、様々な形で外国につながる児童生徒を総称して使用している。 写真は、『花さき山』(斎藤隆介/作 滝平二郎/絵 岩崎書店)とその中国語版(上海文化出版社)の表紙です。 30頁 <成果と課題> 図書館と読書関連施設が読書活動を推進するための取組を連携して行うことが増え、より身近な施設で読書活動イベントを開催できるようになり、市民の利便性が高まりました。 引き続き、読書関連施設との連携を推進するとともに、他機関や民間事業者など新たな連携先を開拓し、各施設等における多様な市民協働を支援するため、情報共有に努める必要があります。 また、多様な読書活動を支えるために、グループ貸出、学校向け貸出に必要な資料の充実が求められています。 今後の方向性 ・取組を継続 ・読書関連施設との連携の推進(拡充) ・市民協働の推進に向けた情報共有(拡充) ・グループ貸出、学校向け貸出の需要に応えるための資料の充実(拡充) 31頁 4 重点項目4 区の地域性に応じた読書活動の推進 区役所・図書館・学校が連携し、区の地域性を踏まえた読書活動を推進するため、各区は読書活動の目標を平成26 年度中に定めました。 この活動目標に基づき、地域の施設、民間事業者、読書活動団体等と連携しながら取組を進めました。 具体的な活動は、75ページから93ページを参照してください。 (1) 成果指標の達成状況と課題、今後の方向性 目標を区の地域性に応じた読書活動の推進と定め、成果指標を平成26年度中に区の活動目標の策定とし、 目標値は平成26年度中に全区で策定することとしました。 実際には平成26年度中に全区で策定することができました。 <達成状況> 各区は読書活動団体等との意見交換の場や市民意見募集等を行い、26 年度中に全区で活動目標を策定し、目標を達成しました。 区の読書活動の目標策定を通じて築いた、区役所・図書館・学校の連携は読書活動推進の基盤となっています。 <課題> 第一次読書計画の推進により構築された連携基盤を活用し、各区の読書活動推進目標に基づく読書活動を一層推進する必要があります。 <今後の方向性> 各区が読書活動を継続的に推進していくため、成果指標をこれまでの「策定」から区の活動目標の「推進」に変更します。 32頁 (2) 取組の振り返りと成果・課題 ア地域状況と活動団体等の把握 <振り返り> 区役所、図書館等が中心となり、地区センター、コミュニティハウスなどの市民利用施設等と連携して読書活動を推進するために、 連絡会議の開催や読書活動に関わる施設の把握を行いました。 <成果と課題> 区ごとに図書館及び図書コーナーのある市民利用施設等を掲載した読書施設マップが作成されました。 地域の施設や団体の状況は、時間とともに変化していくことから、継続的に状況を把握していくことが必要です。 (※例として神奈川区の読書施設マップの画像を掲載しています。) 今後の方向性 取組を継続 33頁 イ区の地域性を踏まえた活動目標の策定と計画的な推進 <振り返り> 各区は、平成26 年度中に全区で区の読書活動推進に関する「活動目標」を策定し、この活動目標に基づき様々な取組を実施しました。 都筑区では、読書活動団体が、車に本を積んで区内を回るなど先駆的な取組が行われました。 また、各区において、大学や民間事業者と連携した読書活動イベント等が実施されました。 <成果と課題> 各区において、11 月の市民の読書活動推進月間に合わせたイベントや読書手帳などの普及啓発物品の作成・配布など活動目標に寄与する取組が行われました。 引き続き、区の活動目標に基づく取組を推進するとともに、区の特性に応じた地域の読書活動団体が行う先駆的な取組や、 区役所や図書館が民間事業者や読書活動団体等と連携する取組を充実する必要があります。 今後の方向性 ・取組を継続 ・先駆的な取組を行う区への支援策の充実(拡充) 34頁 ウ地域の読書活動団体等との連携 <振り返り> 区役所、図書館等は、読み聞かせ等の読書活動団体の交流会や意見交換会等に参加し、各団体の活動状況の把握と情報共有を進めました。 図書館と地域の読書活動団体の連携事例では、広報の協力、団体の勉強会への図書館のオブザーバー参加等がみられました。 また、多文化共生を支える読書活動推進の取組として、国際交流に取り組む団体、施設及び図書館が連携して、英語をはじめ、中国語、韓国語、ネパール語等による「多言語のおはなし会」が開催されています。 さらに、地域の読書活動団体と図書館が連携して児童サービスを推進した事例に対して、平成28 年度に都筑図書館、平成30 年度に鶴見図書館、 平成31 年度には緑図書館が、子どもの読書活動優秀実践図書館として文部科学大臣表彰を受賞するなど本市の取組が評価されています。(次のページ参照。) また、区役所・図書館が連携し、図書コーナーのある市民利用施設等の蔵書の整備、貸出用セットの巡回などに取り組む事例が見られました。 <成果と課題> 区ごとに行われている読書活動団体と区役所や図書館、市民利用施設が連携・協力する取組を引き続き推進することが必要です。 今後の方向性 取組を継続 35頁 コラム 子供の読書活動優秀実践図書館として文部科学大臣表彰を受賞 ◎平成28年度受賞図書館の都筑図書館(都筑区) ※「市民グループと図書館の打合せ」の様子、「市民グループによる読みきかせイベント」の様子の写真を掲載しています。 平成7年の開館以来、地域とともにある図書館として、図書館に関わる市民グループの組織化を支援し、 「つづき図書館ファンクラブ」(平成15年発足)や「つづきっこ読書応援団」(平成21年発足)などと協働して、おはなし会の開催など活発に活動してきました。 平成27年度、開館20周年を迎え、市民が参加した実行委員会を中心に、読書のフォーラムなど様々な周年事業を行い、読書活動の推進に取り組みました。 ◎平成30年度受賞図書館の鶴見図書館(鶴見区) ※「つるみっこ絵本広場」の写真を掲載しています。 鶴見区の乳幼児健診での子育て支援事業「つるみっこ絵本広場」では、年間延べ360回、3,000組を超える親子に、絵本やわらべうたを紹介しています。 この事業に携わるボランティアスタッフの養成や交流にも取り組んでいます。 おはなし会は3つの年齢別で定期開催、小学校や保育園への出張おはなし会も行っています。 また、地元の学校と連携し、大学生によるおはなし会や高校生による科学遊びの会も開催しています。 鶴見区には外国につながる子どもが多いことから、国際交流ラウンジ等と連携して支援の取組を行っています。 ◎平成31年度受賞図書館の緑図書館(緑区) ※「ビブリオバトル体験ワークショップ」の様子の写真を掲載しています。 乳幼児期から青年期まで、切れ目のない読書支援に取り組んでいます。 乳幼児向けには、わらべうたや読み聞かせ講座のDVD 作成や乳幼児向けの絵本のセット貸出 を実施しています。小学生向けに市内で初めて「はじめてものがたりコーナー」を設置したほか、「夏休み子どもクラブ」として工作会や講演会を開催しています。 さらに、中高生を対象とした、ビブリオバトル体験ワークショップや、「中高生のための文章術講座」などを開催し、子どもの発達段階ごとに効果的な取り組みを行っています。 36頁 エ読書活動団体のネットワーク化の推進 <振り返り> ボランティア交流会や懇談会を開催し、団体間の情報交換会が行われました。 また先進事例を広く紹介するため、国等の表彰制度への推薦も行っており、 平成30年度には都筑区、平成31 年度には青葉区の団体が子どもの読書活動優秀実践団体として文部科学大臣表彰を受賞しました。 <成果と課題> 読書活動団体は、地域の読書活動を支え、活性化に貢献しています。 一方で、活動の多くが学校や施設ごとに行われていることから、交流会等を開催し、団体間の交流を活発にして先進事例を共有するなどネットワーク化を図ることが必要です。 コラム 子供の読書活動優秀実践団体として文部科学大臣表彰を受賞 ◎平成30年度受賞団体のつづきっこ読書応援団(都筑区) ※「あおぞら図書館」の様子の写真を掲載しています。 講座「つづきっこの読書環境を良くする応援団になろう」から生まれた、横浜市都筑区の市民グループです。 図書館や保育所、市民利用施設でのおはなし会の開催や、ボランティア交流会や勉強会など、担い手を支援する活動にも取り組んでいます。 児童書の寄付を呼びかけ、集まった本を区内の小中学校や幼稚園などに配布する「リユース図書活動」を続けています。 図書館や学校、幼稚園・保育所、NPOなどと幅広く連携し、子どもと読書に関わる活動を区内全域で進めています。 ◎平成31年度受賞団体の青葉おはなしフェスティバル実行委員会(青葉区) ※「青葉おはなしフェスティバルエンディング」の様子の写真を掲載しています。 青葉おはなしフェスティバルは青葉区で活動する30を超えるボランティアグループが年に1回、1日中複数の会場でおはなし会をする、市内最大級のおはなし会です。 平成30年度は11月に行いました。 参加者は1,000 人を超えることもあり、毎年多くの子どもたちが楽しみにしています。 この実行委員会は20 年にわたりフェスティバルを開催し、地域におはなしの輪を根付かせ、ボランティアをけん引してきました。 様々な読書関連団体の情報共有の場ともなり、地域コミュニティー形成の一助を担っています。 今後の方向性 取組を継続 37頁 オ地域の団体間の連携による読書活動の推進 <振り返り> 読み聞かせ団体が集まって開催する「おはなしフェスティバル」や、動物園・区役所・図書館が連携した読書講演会、書店と連携したビブリオバトル(90 ページ参照)、鉄道会社と連携した図書コーナーの設置等が行われました。 広報や参加団体の誘致等を行政が担うことにより、読書活動団体等が主催する「なか区ブックフェスタ」(79 ページ参照)などのイベントを支援し、地域団体間の連携が進められました。 <成果と課題> 団体等が連携することより、読書活動が多様化あるいは広範囲のイベントになり、多くの市民が読書に親しむ機会を提供できるようになっています。 企業等との協力には、行政が働きかけや調整を行い、地域で広がりを見せる市民の主体的な活動を、引き続き支援していくことが必要です。 今後の方向性 取組を継続 コラム 地域の団体間による読書活動の推進 動物園・区役所・図書館が連携した読書講演会(緑区)の事例 ※「平成27年度の講演会の様子」「平成26年度の講演会に関連した本の展示」の写真を掲載しています。 緑区では、平成26年度から、例年、緑図書館と、緑区役所や動物園ズーラシアが連携し、動物や昆虫等に関する講演会とともに関連する本を紹介する事業が実施されています。 平成27年度は、「ドキドキ わくわく 動物のふしぎをみつけよう」が実施され、動物園ズーラシアの飼育員によるインドゾウを紹介する講演会や実際のゾウの歯を触ってみる体験が行われたほか、 区役所による犬の飼い方講座、図書館による動物の本の展示・貸出が行われました。